基礎知識・考え方
断熱性能等級6の性能やメリットは?等級5・7との違いも
公開:2026.06.25
断熱性能等級6は、ZEH基準を上回る水準。冬でも暖房に頼りすぎず暮らせるなど、寒い地域でもより快適に過ごすことができるようになります。ただ、実際に注文住宅を建てるとなると
・等級6・7と比較した費用対効果を確認したい
・等級5で冬や夏の暮らしがどう変わるか知りたい
など、悩んでしまうこともあるでしょう。
この記事では、等級6の特徴や、向いている人の傾向を紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
断熱性能等級6の家はどんな暮らしになるのか
断熱性能等級6は、ZEH基準を上回る水準。冬でも暖房に頼りすぎず暮らせるなど、寒い地域でもより快適に過ごすことができるようになりますよ。
ここからは、断熱等級6の家の特徴を詳しく紹介します。
冬でも暖房に頼りすぎず過ごしやすい
断熱等級6だと、冬でも外気温に左右されず、室内の暖かさを長時間維持できます。
早朝の起床時や深夜のトイレでも凍えるような寒さを感じることは少ないですし、取り込んだ太陽光の熱が保持されるため、天気の良い日なら日中は暖房なしでも快適に過ごすことが可能です。
夏の冷房効率が安定しやすい
断熱等級6の家では、外の強い日差しや高い外気温の影響が室内に伝わりにくいです。
暑い日でも、壁・屋根・窓からの熱の侵入をしっかりブロックできるため、冷房の効きがよくなります。
冷房の稼働時間や消費電力を抑えることで光熱費の負担を軽減できますし、外気温との差が小さくなることで帰宅後すぐに涼しい空間でリラックスすることもできますよ。
室内の温度差が小さくなりやすい
断熱等級6の家では、熱の出入りが少ない構造により、リビングだけが暖かくて廊下・脱衣所・トイレなどが寒いといった不快感が起きにくくなります。
断熱性能が低いと、冬場に暖かいリビングと寒い廊下・脱衣所との温度差が生じやすいため、ヒートショックのリスクが高まります。
また、結露が発生しやすいため、カビやダニが増え、アレルギーや喘息などの原因になることも。
断熱性能を高めた注文住宅であれば、家全体の温度が安定するため、ヒートショックや喘息などのリスクを低減できます。
光熱費を抑えやすい
断熱等級6の魅力は、建築費を抑えつつ、光熱費を減らせる点です。特に冬と夏の光熱費にはさが出やすく、住み続けるほどランニングコストの違いを実感しやすいでしょう。
等級5と比べ、暖房エネルギーを約30%削減できるという試算もあり、省エネという視点からもかなり優秀といえます。
やや初期投資額は増すものの、10年~15年程度の光熱費削減効果で回収できるケースが多いので、長期間、光熱費を抑えて生活したい方に適しています。
等級7ほどの過剰感が出にくい
断熱等級7は、非常に高い断熱性能を持つ基準です。しかし、北海道などの寒冷地以外ではオーバースペックになるケースも少なくありません。断熱等級を無闇に上げた結果、壁が厚くなりすぎて室内面積が狭くなったり、建築費用が大幅に上がったりする場合もあります。
等級6なら、間取りや設備の制約を受けにくくコストも抑えられるので、過剰感が出にくいですよ。
断熱性能等級6とは何か
断熱性能等級6とは、2022年に新設された上位の断熱基準のこと。民間団体の基準「HEAT20 G2」に相当する高い性能を指します。
ここからは、断熱性能等級6の位置付けや、地域ごとの断熱の基準を紹介します。
断熱性能等級1〜7の中での位置づけ
| 等級 | 制度上の位置づけ | 備考 |
|---|---|---|
| 等級1 | 旧基準レベル | 現在はほぼ採用されない |
| 等級2 | 旧省エネ基準相当 | 現行では性能不足 |
| 等級3 | 次世代省エネ基準未満 | 現在は推奨されない水準 |
| 等級4 | 2022年までの省エネ基準 | 2025年以降は最低基準 |
| 等級5 | ZEH水準 | 省エネ基準を上回る |
| 等級6 | ZEH+相当 | 高性能住宅水準 |
| 等級7 | 最高等級 | HEAT20 G3相当レベル |
「断熱性能等級」とは、住宅の断熱性能を1〜7の数字で表した基準です。等級1は最も断熱性能が低く、等級7は最も断熱性能が高くなります。
等級5以上だと、最新の省エネ基準をクリアしており、快適性・省エネ性の点で優れていると判断されます。
断熱等級6は全7段階のうち上から2番目に高い、極めて優れた断熱性能です。2025年に適合が義務化された等級4や、2030年に最低基準となる等級5(ZEH水準)よりも高い断熱性能を備えているので、特に省エネや生活の快適さを重視される方には適しています。
地域区分ごとに基準が変わる
| 地域区分 | 主な地域 | 断熱性能等級 |
|---|---|---|
| 1・2地域 | 北海道 | 高断熱が前提。等級6〜7相当を目指すケースが多い |
| 3地域 | 東北 | 等級5以上が一般的。寒冷地では6以上も検討される |
| 4地域 | 関東・北陸 | 等級5が最低ライン。快適性重視なら6も視野に |
| 5・6地域 | 中部・近畿・中国 | 等級5で省エネ基準適合。6は高性能住宅水準 |
| 7地域 | 九州・四国 | 等級5で基準適合。6以上はにすると付加価値になる可能性も |
| 8地域 | 沖縄 | 断熱より日射対策が重要。等級5で十分な場合が多い |
断熱性能等級(1〜7)という区分そのものは全国共通です。しかし、北海道のような寒冷地と、九州・沖縄のような温暖地では、求められる断熱性能が大きく異なるため「どのレベルがその地域で適切とされるか」は、地域区分によって異なります。
国では、全国を1〜8の地域区分に分け、それぞれに応じたUA値・ηAC値の基準を設定しています。
寒冷な1〜3地域ではより厳しい断熱性能が求められ、温暖な6〜8地域では比較的緩やかな基準になるので、家を建てる地域の基準に合っているかを確認することが大切です。
参考:http://mlit.go.jp/common/001500182.pdf
UA値とηAC値の扱い方
断熱等級を判断するために使用されるのが、UA値(外皮平均熱貫流率)とηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)という2つの数値です。
UA値は家全体の外皮(壁・屋根・窓など)を通して熱の逃げやすさを示す数値で、小さいほど熱が逃げにくく断熱性が高いことを意味します。同様に、ηAC値は暑い時期に太陽の熱が家の中に入りにくいかどうかを示す値で、小さいほど優れた遮熱性能を示します。
断熱等級では、UA値とηAC値の数値が地域区分ごとの基準値を満たしているかどうかで等級が決まります。どちらか一方だけでなく、両方の性能を満たすことで快適性と省エネ性のバランスがとれた住まいになるのです。
断熱性能等級6を満たすために必要になりやすい仕様
断熱性能等級6を実現するには、建物全体の熱の逃げ道を塞ぐ高度な仕様が求められます。
ここではZEH水準(等級5)を上回るUA値0.46以下を目指すための、具体的な断熱材や開口部、設計のポイントを解説します。
断熱材の性能と施工範囲
断熱性能等級6を満たすには、充填断熱に付加断熱(ダブル断熱)を組み合わせたり、吹付ウレタンや高密度グラスウールを厚く施工したりするなど、断熱材の性能を高める必要があります。
そういった断熱材を使ったうえで、壁だけでなく、屋根・床・基礎などの広範囲を切れ目なく覆い、熱が逃げやすい部分を減らすことが大切です。
窓・玄関ドアの断熱性能
住宅の中で最も熱が逃げやすい開口部の強化も避けて通れません。
窓は、家の中でも特に外気の影響を受けやすく、熱が逃げやすい部分。断熱等級6を目指す場合は、複層ガラス(ペアガラス)を採用したり、窓枠自体にも断熱性の高い素材を使ったりするなど、高性能な窓を選ぶことがカギになります。
特に、Low-E(低放射)ガラスやアルゴンガス入りガラスを採用した窓は、室内の熱を外に逃がしにくくし、外の熱を室内に伝えにくくする役割がありますよ。
また、玄関ドアも内部に断熱材が充填された高断熱仕様を選定することが大切です。
気密と換気を前提にした設計
気密性能(C値)と換気システムを適切に整えることも重要です。
気密性能とは、住宅の隙間の少なさを示す数値のこと。小さいほど外気が入りにくく、室内の温度が安定しやすくなります。
断熱性能等級6の家では、断熱性能と同時に気密性能を高めることで熱の逃げ道を減らすことが求められます。しかし、気密性が高くなると、窓やドアのわずかな隙間だけでは十分な空気の入れ替えができなくなるため、計画的な換気システムが必須です。
熱交換型換気システムなどを導入すると、室内の空気を入れ替えながら熱をできるだけ逃がさず、快適で清潔な室内環境を保つことができますよ。換気システムは後から変更・追加できないので、設計時に十分に考えておくことが大切です。
断熱性能等級6が向いている人の特徴
断熱等級はできるだけ高い方が良いけれど、現実的に、予算や地域に合った断熱性能にするためには、どの等級にするべきなのか‥と悩んでしまう方も多いでしょう。
ここからは、断熱等級5や7ではなく「断熱性能等級6が向いている人」の特徴を紹介します。
等級7までは求めていない人
最高峰の等級7は、暖房なしでも凍えないほどの超高性能です。その代わり、壁を厚くする付加断熱や高価なトリプルサッシが必須なので、建築費が数百万円単位で上乗せされることも多いです。
「断熱性能等級7ほどの高性能は不要だけれど、ZEH基準(等級5)では将来的に不安」という方には等級6が最適だといえるでしょう。
性能とコストのバランスを重視したい人
断熱性能等級6は、一般的に用いられてきた等級4やZEH水準よりも断熱性能が高い一方で、断熱性能等級7のような極めて高い断熱基準に比べると、施工の仕様や材料のグレードがやや抑えられます。
等級5から6へのアップグレードは、光熱費の削減効果が30%と大きく、投資分を比較的早期に回収できる一方で、等級7と比べると建築時の初期費用を抑える効果もあります。
このことから、断熱性能の高さとコストのバランスを重視したい方には非常に適しているといえます。
高断熱住宅が初めての人
これまで一般的な賃貸住宅や断熱基準の低い実家などで暮らし、冬の朝の冷え込みや夏場の寝苦しさを当然のものと感じてきた方にも、断熱性能等級6がおすすめです。
等級6の家は真冬でも室温が13度を下回りにくいので、特別な知識がなくとも、住んだ日から「エアコン1台でこれほど暖かいのか」という感動を味わえるはず。「コストを抑えつつ、できる限り高い効果を実感したい」という方は検討されても良いですね。
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この記事では、断熱性能等級6の性能や、向いている人の特徴について紹介してきました。
断熱性能は高ければ良いというものではありません。地域・暮らし方・予算とのバランスを踏まえて選ぶことが大切です。
グランハウスでは、標準仕様として断熱性能等級5相当を確保しつつ、快適性とコストのバランスを重視した住まいづくりをご提案しています。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様一人ひとりの想いやこだわりに丁寧に向き合い、性能とデザインを両立した、ちょっとカッコいい暮らしやすい住まいをご提案します。
施工実績は1,000件以上。「断熱性能にこだわった家を建てたい」「長く快適に暮らせる注文住宅を実現したい」とお考えの方は、ぜひ一度グランハウスへお問い合わせください。