空間の「感じ方」をデザインする

空間の「感じ方」をデザインする

こんにちは!

設計・インテリア担当の大橋三記央です。

 

先日、東京で

名建築巡りをしてきました!

 

今回の建築探訪シリーズでご紹介するのは、

その際に訪れた

「グランドプリンスホテル新高輪」です。

 

この建築を通して、

マイホームづくりでも大切な

「人が空間をどう感じるか」という

視点についてお話ししたいと思います。

 

 

設計を手がけたのは、

村野藤吾(むらのとうご)氏。

 

建築特有の圧迫感や重苦しさを嫌い、

曲線美や職人の手仕事による

温かみを取り入れながら、

人を優しく包み込むような

空間を目指した建築家です。

 

まず目を引くのが、

真っ白な外観です。

 

丸いバルコニーがリズミカルに並び、

建物全体に軽やかな印象を与えています。

 

バルコニーの柵は金属製で、

本来であれば硬く冷たい印象に

なりやすい素材ですが、

レースのような繊細なデザインによって、

不思議と重たさを感じさせません。

 

さらに印象的だったのが、

エレベーターの天井です。

 

ふわっとした曲面に

無数の貝殻がびっしりと貼られており、

工芸品のような温かみと軽やかさを感じます。

 

FNS歌謡祭や芸能人の披露宴などで

使用される宴会場「飛天」と聞くと、

「ああ、あの会場ね!」と

思われる方も多いのではないでしょうか?

 

実はその「飛天」も

ホテル内の施設の一つで、

天井には同じ貝殻が約30万枚も

手作業で貼られているそうです…!

 

このように村野は、

単に機能を満たすだけではなく、

素材や形、光の取り入れ方などを工夫しながら、

「その空間を人がどう感じるか」を

大切にしていました。

 

 

建築の大きさや素材の印象も、

実は数字や素材そのものだけで

決まるわけではありません。

 

見せ方を少し工夫するだけで、

同じ空間でも受ける印象は大きく変わります。

 

これは、マイホームにも

通じる考え方です。

 

たとえば、設計図を見ながら

「LDKが○㎡だと少し狭いかな……?」と、

不安になった経験はありませんか?

 

もちろん実際の面積は大切ですが、

家の「広さ」は

数字だけで決まるものではありません。

 

たとえば、

視線が突き当たる壁に窓を配置して、

その先の庭や景色まで

視線が抜けるようにすると、

実際の床面積以上に奥行きを

感じることができます。

 

また、玄関や廊下の天井を少し低めにして、

そこから天井の高いLDKへ入るようにすると、

LDKそのものの広さを変えなくても、

より開放的に感じられます。

 

室内と屋外で壁の素材を

同じものにして連続させるといった方法も、

視線の広がりを生み出す

テクニックの一つです。

 

 

 

このように、家づくりでは

「何㎡あるか」という数字だけでなく、

その場所に立った時に、

どのように感じるかまで

考えることが大切です。

 

そんな空間づくりを、

私たちと一緒に考えてみませんか?

 

ちなみに、

このグランドプリンスホテル新高輪は

品川エリアの再開発計画の対象になっており、

将来的には解体されてしまうかもしれません。

 

村野藤吾が手がけたデザインを

体感できる貴重な機会ですので、

気になる方は、

ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

 

 

大橋三記央