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平屋のバリアフリー住宅を建てる際の12のポイントを解説!建築実例やメリット・デメリットも
公開:2026.06.10
・長く快適に過ごせるバリアフリーの家をつくりたい
・平屋でバリアフリーの住宅を実現するにはどうしたら良い?
と悩んでしまう方も多いようです。
この記事では、平屋のバリアフリー住宅を建てる際の12のポイントを紹介します。建築実例や平屋のバリアフリー住宅のメリット・デメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
バリアフリー住宅とは?
そもそもバリアフリー住宅とは、年齢や体の状態に関わらず誰もが安心・安全に暮らせる住まいを目指した住宅です。
段差をなくして床をフラットにする・広めの廊下や扉を設けて車椅子でも通りやすくする・手すりを設置して立ち座りをサポートするなど、家の回りの生活動線で「障害となるもの(バリア)」を減らし、行き来をスムーズにする工夫が施されています。
このような設計が必要なのは、高齢者や介護が必要な方だけはありません。小さな子どもや妊娠中の方、ケガをした方にも有用です。
平屋は階段がなく1階ですべての生活が完結するため、特にバリアフリーの効果が高い住宅形式として近年注目されています。
平屋のバリアフリー住宅を建てる際の12のポイント
平屋でバリアフリー住宅を計画する際は「段差をなくす」だけでなく、日々の動きや将来の暮らしまで見据えた工夫が欠かせません。
ここからは、平屋でバリアフリー住宅を計画する際に意識しておきたいポイントを12個紹介します。
1.通路幅やドア幅を広くする
バリアフリー住宅では、通路やドアの幅を十分に確保することが大切です。
一般的な通路やドアの幅の基準は「人が一人通れる幅」。将来車いすや歩行器を使う可能性や、方向転換がしにくくて転倒したりする可能性があることを考えると、もっと余裕のある寸法にしておく必要があります。
2.引き戸を採用する
引き戸は、バリアフリー住宅と相性の良い建具です。
開き戸はドアを押したり引いたりする動作が必要で、開閉時に体のバランスを崩しやすい場面があります。一方、引き戸は軽い力で操作でき、開閉スペースも不要なため、車いすや歩行補助具を使う場合でも通りやすいためです。
また、扉を開けたまま固定しやすいので、生活動線を妨げにくいというメリットもあります。バリアフリー住宅にするなら、トイレ・洗面所・個室の出入口などに積極的に引き戸を採用することをおすすめします。
3.滑りにくい床材を採用する
床材選びは、住宅の安全性を左右する重要なポイント。滑りやすい床材を選ぶと、転倒事故につながる恐れがあるためです。
特に高齢者は、少しの転倒でも大きなケガにつながりやすいです。特にお風呂や玄関などの濡れやすい場所は、防水タイプのコルクフローリング・クッションフロア・フローリングのように、適度にグリップ力のある床材を選ぶと安心です。
4.手入れ・掃除がしやすい設備を採用する
バリアフリー住宅では、動きやすさだけでなく、日々の手入れのしやすさも重要です。
掃除やメンテナンスに手間がかかる設備は、年齢を重ねるにつれて負担になります。凹凸の少ないキッチン・高さの合う作業台・汚れがつきにくい素材の水回り設備などを選べば、掃除の回数や時間を減らし、快適な生活を長く維持することができますよ。
5.壁やドアを減らす
バリアフリー住宅を建てるなら、壁やドアを減らす工夫も大切です。
壁やドアによって発生する開閉の動作は、高齢者や怪我をしている方にとっては、大きな負担になる可能性があるためです。
空間をゆるやかにつなげる設計なら、過剰な開閉動作を減らすことができます。回り込みが減るため車いすや歩行補助具を使う場合でも動きやすくなりますし、移動先が見えやすくなるので歩行時の安心感も高まりますよ。
6.手すりを切れ目なく設置する
手すりを、移動の流れに沿って連続的に設けることも大切です。
途中で手すりが途切れると、体を支えられず不安定になる可能性もあります。バリアフリー住宅にするなら、玄関・廊下・トイレ・浴室まで、自然に手が届く位置に切れ目なく設置しましょう。
後付けだと位置が制限されることも多いため、設計段階から計画しておくことをおすすめします。
7.気密・断熱・換気で室温の差を減らす
室内の温度差は、ヒートショックや体調不良の原因になります。
特に高齢者が暮らす住まいでは、リビング・廊下・脱衣室・トイレなどの温度ムラを抑えて移動時の身体への負担を軽減するために、気密性や断熱性を高めるようにしましょう。
また、空気の淀みや結露を防ぎ、室内環境を安定させるためには、併せて計画換気を適切に行うことが大切です。換気に関する設備は、基本的には後から調整することはできません。設計段階で、換気方式や給排気の位置を考え、毎日負担なく換気できるような環境にできると良いですね。
8.使いやすい収納をバランス良く配置する
収納は量だけでなく、使いやすさが重要です。
身長よりも高い場所や、床近くなどの低すぎる場所に収納があると、使う際に体に負担がかかりやすいです。よく使う物は腰から胸の高さにしまうなど、使いやすい高さに収納を設置できると良いですね。
また、移動距離を短くすることも大切です。
使う場所と収納場所が離れていると、その都度移動が増え、日常の動作が負担になりがちです。屋外で使う物は玄関や外収納、キッチン周りの物はキッチン近くなど「使う場所の近くにしまう」ことを意識すると、暮らしがぐっと楽になりますよ。
9.LDK中心の開放的な間取りを採用する
LDKを住まいの中心に配置した間取りは、バリアフリー住宅と相性が良いです。
これは、広く開放的な空間にすることで視界を確保しやすくなり、安心して移動できるほか、狭い廊下でのすれ違い・ドアの開閉などで不自由を感じるリスクが軽減するためです。
ご家族としても、高齢者・怪我をしている方・お子さまなどの人の気配を感じやすいため、安心して過ごすことができますね。
10.水回りを集約し、生活動線を短くする
水回りは1日の中で何度も行き来する場所。立ち座りや方向転換といった動作も多く、動線が長いほど負担を感じやすい空間です。
特に夜間のトイレ利用が多い時や、体調が優れないときには、移動距離の短さが安全性にも直結します。
浴室・洗面所・トイレ・キッチンなどの水回りをまとめて配置することで、移動距離を短縮でき、体への負担を軽減しやすくなりますよ。
水回りの生活導線の短さは、介護などの場面に限らず、日常生活の中でも利便性を感じやすいところ。日常の家事効率が上がるだけでなく、将来介護が必要になった場合にも介助しやすくなるのは嬉しいですね。
11.電動シャッターを採用する
窓やガレージのシャッターは、防犯や台風対策として有効ですが、手動タイプは開閉時に意外と力が必要です。日常的に使う設備だからこそ、身体への負担は軽視できません。
電動シャッターならボタン操作だけで開閉できるため、高齢者だけでなく、怪我をしている方や体調が優れない方でも無理なく扱えます。天候の急変時にも素早く対応できるので、緊急時でも安心です。
一方で、電動化には追加費用がかかります。全面に導入するというよりは、使用頻度の高い掃き出し窓やガレージなどの負担が大きい場所に絞って導入すると、コストと利便性のバランスを取りやすいですよ。
12.IoT住宅にする
IoT住宅とは、照明・空調・シャッターなどをスマートフォンや音声で操作できる住まいのこと。
スイッチやリモコンまで移動する必要が減るため、体力に不安がある高齢者や、怪我をしている方でも無理なく暮らせます。また、外出先からエアコンを操作して室温を整えたり、シャッターや照明の状態を確認したりすることもできます。
室内カメラやセンサーと組み合わせれば、離れて暮らす家族が高齢者や子どもの様子を見守れるので、仕事で家を空ける時間が長い方でも安心ですね。
将来、ご自身の身体機能が低下した場合も生活しやすいため、バリアフリー住宅との相性は非常に良いといえます。
バリアフリーな平屋の実例
ここからは、実際の平屋住宅をもとに、玄関・間取り・床材・収納計画などのアイデアを紹介します。
1.電動シャッターと緩やかなアプローチで、出入りの負担を減らした玄関

電動シャッター付きガレージと緩やかなアプローチが特徴の住宅です。
シャッターはボタン操作で開閉できるため、力を使わずスムーズに車の出し入れが可能。また、玄関までのアプローチは段差を抑えた設計となっており、歩行時のつまずきや転倒リスクを減らします。
足腰が弱ったり手に力が入らなくなったりしても、安心して家に出入りできますね。
2.車いすや歩行補助があっても使いやすい、引き戸中心の間取り

引き戸を中心に設置することで、車いすや歩行補助具を使う場合でもスムーズに移動できる住宅です。
引き戸は、開き戸のように前後のスペースを必要とせず、軽い力で開閉できるため、日常動作の負担を軽減できます。LDKと各空間がゆるやかにつながっているので、方向転換をする時や、人とすれ違う時でも余裕を持って移動できそうですね。
3.滑りにくく、素足でも安心な無垢材の床仕上げ

こちらは、無垢材の床を採用することで、素足でも安心して歩ける空間を実現した住まいです。
無垢材は表面が適度にやわらかく、足裏にしっかりとした踏み心地があるため、転倒リスクを抑えやすい特徴があります。また、冬でも冷たさを感じにくく、長時間立っていても足に負担がかかりにくいです。
思わぬ転倒を防ぐためにも、よく歩く場所や水回りは、滑りにくい床材にしておくと安心ですね。
4.水回りを集約し、移動距離を最小限に抑えた間取り

こちらは、洗面室・浴室・トイレなどの水回りを一か所に集約し、日常の移動距離を最小限に抑えた住宅の間取りです。
LDKから水回りへの動線も短いので、身支度・入浴・家事の流れがスムーズに行えます。移動による身体への負担が軽減されるので、高齢になったときや怪我をしたときでも安心ですね。
5.手が届きやすく、踏み台がいらない低めの収納計画

こちらは、収納を低めの位置にまとめたことで、無理のない体制で作業を行うことができるキッチンです。
腕を大きく上げる・背伸びをするなどのリスクを減らせるので、子どもから高齢者まで安心して調理を行うことができますね。
6.車椅子でも利用できる、出入りしやすい開口の配置

こちらは、広い開口幅と2つの出入り口を確保することで、人が移動しやすい設計になっているキッチンです。
引き戸や広めの出入口を採用することで、スムーズな方向転換・移動が可能。アイランドキッチンを設置することで、回遊性があり、人がすれちがうときでもストレスを感じにくいです。
フルフラットのアイランドキッチンなので、掃除などのメンテナンス性も非常に高いですね。
7.生活の中心をLDKに集約し、行き来が楽な平屋

こちらは、LDKを住まいの中心に配置することで、各居室や水回りへの行き来がしやすい間取りです。
廊下を最小限に抑え、どの部屋へも短い動線でアクセスできます。日常生活のほとんどがLDKを起点に完結し、移動の負担を軽減できるので、怪我をした場合でも生活しやすいですね。
8.扉の開け閉めが少なく、移動しやすい空間構成

こちらは、扉の数を最小限に抑えたオープンな空間構成により、移動のしやすさを高めた住まいです。
収納や壁で緩やかに仕切りつつ、玄関・土間・LDK・を自然につなげているので、段差の上り下りや開け閉めの動作が最小限で済みます。車いすや歩行補助具を使う場合でも引っ掛かりが少なく、スムーズに行き来できるのは嬉しいですね。
平屋のバリアフリー住宅のメリット・デメリット
平屋のバリアフリー住宅は「安心して長く暮らしたい」「将来の負担を減らしたい」と考える方に注目されている一方、事前に知っておくべきデメリットもあります。
ここからは、平屋のバリアフリー住宅を検討するうえで押さえておきたいメリットとデメリットを紹介します。
メリット
平屋のバリアフリー住宅のメリットは、以下の通りです。
- 段差や階段がなく、転倒リスクを抑えやすい
- 生活動線がワンフロアで完結し、日常動作の負担が少ない
- 家族の気配を感じやすく、見守りしやすい
- バリアフリー設計を家全体で統一しやすい
特に「段差や階段がない」「生活動線がワンフロアで完結する」というのは、平屋ならではの大きなメリットです。車椅子や歩行補助具でも負担なく生活できるのは、将来ご自身が高齢になったり怪我をしたりした時でも安心ですね。
デメリット
平屋のバリアフリー住宅のデメリットは以下の通りです。
- 二階建てに比べて広い敷地が必要になりやすい
- 屋根・外壁の面積が増え、建築費や維持費が高くなりやすい
- 音や視線が家全体に伝わりやすい
二階建てよりも広い敷地が必要なので、エリアや予算によっては計画が制限されることもあります。また、二階建てよりも屋根材や外壁材などの資材費やメンテナンス費用が多くかかるので、そういったリスクも踏まえた上で、最適な家づくりを進めることが大切ですね。
平屋のバリアフリー住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

バリアフリーを建てるなら、段差をなくす以外にも、廊下の幅を広げる・掃除のしやすい設備にする・引き戸を採用する など、たくさんの視点を持つことが大切です。
しかし、特に平屋の場合は二階建てよりも土地面積が必要になるため、敷地条件や予算によっては希望を全て叶えるのが難しいケースも。
土地の状態やライフスタイルなどを確認した上で、最適なバリアフリー計画を一緒に考えられる工務店・ハウスメーカーと出会うことができると良いですね。
「バリアフリーの平屋を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスにご相談ください。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。
施工実績は1,000件以上。「より良い家づくりをしたい」「岐阜で注文住宅を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスに一度お問い合わせください。