こんにちは、
現場監督の松久です。
今回のブログは、
『細部までこだわる』をテーマに、
あるお家をご紹介させていただきます。
言われないと気づかない。
でも、そこにちゃんと理由がある。
今回は、そんな
「現場監督が黙って収めているディテール」を
先日お引渡ししたお家の一室から
3つご紹介します。
タイルの継ぎ目に見切り材を埋め込む
見切り材の指定は、
「埋め込みで、色はシルバー、目立たせないこと」
本来は目立つことが多いパーツを
あえて存在感を抑えているのが、
かっこいいポイントです!

目地に埋め込んだ見切り材は、
あえて主張しないシルバーを選んでいます。
下地を数ミリ削って高さを合わせ、
タイル屋さんと何度も微調整。
継ぎ目がタイルの目地とほぼ揃って、
床が一枚のパネルのように見えた瞬間は
鳥肌が立ちました!
「レールの間にもタイルを張りたい」
というお施主様のご希望に、
現場も気合が入りました!(笑)
閉めたら見えなくなる、取手
「引き戸を閉めた際、取手の出っ張りが気になる」
という設計士さんのこだわりから、
建具の小口に取手を埋め込む仕様にしました。
あえて取手の存在感を抑えることで、
木目や框のラインがより美しく引き立ちます。

建具の小口に埋め込んだ取手。
閉めた状態ではほぼ気づきません。
厚みと金物のサイズを
ミリ単位で合わせる勝負でしたが、
閉めるとどこに取手があるか分からない程
綺麗に収まりました。
設計士さんが描いていた
「取手が主張しない部屋」が
カタチになった瞬間は、
現場監督としてかなり嬉しかったです。
閉めたときに見えない!
細部にまでこだわった造作障子だからこそ
空間全体がより美しく仕上がりました。

障子越しに見える裏の景色。
開口いっぱいに緑が広がっています。

四枚建ての障子。
閉めていても光を通すので圧迫感がありません。

障子を開けると、川と山まで視線がまっすぐ抜けていきます。

建具下部の埋め込みレールまわり。
木部と塗り壁の質感の違いも見どころです。
塗り壁と羽目板、そして間接照明
天井際を掘り込んで間接照明を仕込む仕様。
塗り壁と羽目板という対照的な素材の境目が、
光の陰影で演出に変わっています。

掘り込みに仕込んだ間接照明。
壁を下から照らして陰影をつくります。

羽目板の天井と塗り壁、サッシの黒い枠が効いています。
初めて照明が点いた空間を見たとき、
思わず「あ、これ旅館だ」と声が出ました。
羽目板、塗り壁、
ノイズをなくすための掘り込み照明。
図面だけでは想像できなかった、
上質な空間が広がりました…
設計士さんの図面には、
突き詰めがいのある指示がさらっと書かれています。
その意図をくみ取り、
現場の技術で一つひとつ丁寧に収めていく。
その瞬間に、
現場監督という仕事の面白さを一番感じます。
今回のお家は、
正直「旅館みたいだな」と思うほど
かっこよく仕上がりました。
ここまで細部にこだわり抜いた設計士さん。
そして、その想いをカタチにしてくれる職人さん。
一つひとつの積み重ねが、
この空間をつくっているのだと
改めて感じました。
本当に、感謝してもしきれません!
連日汗ばむ陽気が続いておりますので、
どうぞ体調を崩されませんよう、
お気をつけください。
松久


