間取り・実例
オープン階段のメリット・デメリットとは?建築事例や、設計時のポイントも
公開:2026.06.05
注文住宅の設計を考えているけれど
・階段のデザインで悩んでいる
・オープン階段を採用しようと思っているけれど、デメリットもきちんと知っておきたい
という方も多いでしょう。
この記事では、建築事例のほか、オープン階段のメリット・デメリットや設計時のポイントも紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
オープン階段とは?
オープン階段とは、段板(踏み板)の間にある「蹴込み板(けこみいた)」がなく、階段の内部が抜けて見える構造の階段を指します。
一般的な箱型階段は段と段の間が板でふさがれていますが、オープン階段はその部分が開いているため、軽やかで開放的なデザインになるのが特徴です。
このような構造から、スケルトン階段・シースルー階段・ストリップ階段と呼ばれることもあります。
視線が奥まで抜けるため圧迫感が少なく、光や風が通りやすいため、リビング階段として採用すると空間が広く感じられ、おしゃれなインテリアのアクセントにもなります。
オープン階段のメリット
ここからは、オープン階段のメリットを紹介します。
家が広く見える
オープン階段のメリットのひとつが、空間が広く見えることです。
一般的な箱型階段は、段と段の間に「蹴込み板」があったり壁に囲まれていたりすることが多いため、視線が遮られてしまいます。
オープン階段は蹴込み板がなく、階段の奥まで視線が抜ける構造になっているため、圧迫感が少なく開放的です。
リビング階段として採用すると、空間の高さや奥行きが強調され、実際の広さ以上にゆとりのある印象になりますよ。
日当たりや風通しが良くなる
オープン階段は遮る部分が少ないため、光や風が家の中を通りやすくなるのもメリットです。
オープン階段は段板の間が抜けているため、2階の窓から入った光が1階まで届きやすくなり、室内が明るく感じられることが多くなります。
また、風通しも良くなるため、家全体の空気が循環しやすくなり、快適な住環境を保ちやすくなるでしょう。
自然光を取り入れた明るいリビングを作りたい方にとって、非常に相性の良いデザインといえます。
デザイン性に優れている
オープン階段は階段の構造がシンプルに見えるため、空間のアクセントとして存在感を発揮し、リビングのデザイン性を高めることができます。
素材のバリエーションも豊富で、スチールを使えばスタイリッシュでモダンな印象になり、木製の段板を組み合わせればナチュラルで温かみのある空間に。
さらに、ガラス素材やアイアン手すりなどを取り入れることで、より個性的なデザインに仕上げることも可能です。
階段そのものがインテリアの一部になるため、デザインにこだわった住まいづくりをしたい方に人気があります。
間取りの自由度が高い
一般的な箱階段は壁に沿って設置することが多く、配置できる場所が限られてしまいます。
一方、オープン階段は壁に囲まれていない構造のため、設置場所の自由度が高いです。
階段下のスペースも開放的に使えるため、ワークスペースや子どもの遊び場、収納スペースなどとして活用することも可能です。
テレワーク用のデスクを置いたり、インテリアを飾ったりできるので、より「スペースを有効活用したい」という方にもおすすめできます。
オープン階段のデメリット
ここからは、オープン階段を検討する際に知っておきたいデメリットを紹介します。
階段下収納を作れない
オープン階段のデメリットのひとつは、階段下を収納スペースとして使いにくいことです。
一般的な箱型階段の場合、階段下の空間を収納スペースやトイレ、物入れとして活用するケースが多く見られます。
しかし、オープン階段は段板の下が開放されたデザインのため、壁で囲った収納を作ることが難しくなります。
ただし、階段下をワークスペース・ディスプレイ・子どもの遊び場などとして活用することはできるので、階段下の使い道をきちんと考えて採用することが大切ですね。
小さな子どもには危険
オープン階段は段と段の間に隙間があるため、小さな子どもがいると、足を踏み外す・物を落とす・手や体を出すなどの危険性があります。
そのため小さな子どもがいる場合は、階段にネットやアクリル板を設置したり、ベビーゲートを取り付けたりするなどの安全対策を行うことが重要です。
騒音が響きやすい
オープン階段は空間を遮る壁や蹴込み板がないため、音が家の中に響きやすいという側面もあります。
特にリビングに設置した場合、テレビの音や会話の声がそのまま2階へ伝わってしまうことも。
家族の生活時間が異なる場合、リビングの音が寝室や子ども部屋まで届き、睡眠や勉強の妨げになることも考えられます。
「家族の生活音が聞こえる」というのを安心材料に感じられる方なら良いですが、向き不向きがあるので、設置場所や間取りを工夫することが大切です。
冷暖房効率が悪い
オープン階段は風通しが良い反面、冷暖房効率が下がる可能性があります。
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動する性質があるため、冬は暖房の空気が2階へ上がりやすく、リビングが暖まりにくいと感じる傾向に。
逆に、夏は冷房の冷たい空気が階段付近に溜まり、部屋全体を効率よく冷やせない場合もあります。
住宅の断熱性能を高めたり、シーリングファンを設置して空気を循環させたりするなどの対策が必要なので、そういった設備費も含めて検討することが大切です。
価格が高い
オープン階段は構造がシンプルに見える一方で、強度を確保するための設計や加工が必要になるため、材料費や施工費が高くなるケースが多いです。
そのため、一般的な箱型階段よりも費用が高くなる傾向にあります。
スチールやガラスなどの素材を使用する場合は、さらに費用が上がることも。
住宅会社や仕様によって異なりますが、箱型階段と比べて数十万円ほど費用が高くなることも珍しくありません。
オープン階段を設計する際のポイント
オープン階段はデザイン性が高く、空間をおしゃれで開放的に演出できる人気の階段です。
しかし、見た目だけで決めてしまうと、音の問題や安全面、生活の使いやすさなどで後悔してしまうケースもあります。
ここでは、オープン階段を設計する際に押さえておきたいポイントを紹介します。
音漏れの対策を行う
オープン階段は段と段の間が開いている構造のため、音が家の中に伝わりやすいという特徴があります。
特にリビングに設置する場合、テレビの音や会話の声が2階の寝室や子ども部屋まで届いてしまうことも。
家族の生活リズムが異なる場合、夜遅くまでリビングで過ごしている音が上階に響き、睡眠や勉強の妨げになる可能性もあるでしょう。
寝室を階段から少し離れた場所に配置する・ウォークインクローゼットなどの部屋を間に挟む・住宅の断熱性や気密性を高めるなどすると音を和らげることができますよ。
安全対策を考える
オープン階段は段と段の間に隙間があるため、特に小さな子どもがいる家庭では、安全面への配慮が必要です。
階段の隙間から物を落としたり足を踏み外したりすることを防ぐために、階段の手すり部分にネットやアクリルパネルを設置する・ベビーゲートを設置するなどの対策が必要になってきます。
安全対策は後からでも設置できますが、最初から取り付けることを想定して設計しておくと安心です。
階段下スペースの使い方を検討する
一般的な箱型階段の場合は収納スペースとして活用するケースが多いですが、オープン階段では収納を作ることができません。
そのため、ワークスペース・スタディスペース・インテリアディスプレイなど、階段下のスペースの活用方法を事前に考えておくことも重要です。
また、段板の隙間からほこりが落ちることもあるため、掃除のしやすさも考えておくと安心ですね。
人の導線を考える
設計時に人の動線をしっかり考えることも大切です。
たとえば、リビングの中央に階段を設置するとおしゃれに見えますが、移動する際に階段を回り込まなければならず、生活動線が不便になる場合も。
また、設置場所によっては下から階段の隙間が見え、スカートの中が見えてしまう可能性もあります。
来客の動線や家族の生活動線を考慮しながら、視線の向きや使いやすさを検討することが大切です。
オープン階段の建築事例
ここからは、オープン階段の建築事例を紹介します。
大きな窓の前に設けた光が抜ける、オープンタイプの折り返し階段

こちらのオープン階段は、大きな窓の前に配置された折り返しタイプで、光を室内に取り込みながら空間に開放感を与えるデザインが特徴です。
段板の間に蹴込み板がないため視線が奥まで抜け、窓から差し込む自然光が階段を通して室内全体に広がります。
木製の踏み板とスチールのフレームを組み合わせたデザインは、温かみとスタイリッシュさを両立させ、住まいのアクセントにもなります。
視線が抜けているので、チェアやグリーンを置き、階段下を心地よいくつろぎの空間として活用することもできますね。
アイアン手すりがおしゃれなオープン階段

こちらのオープン階段は、アイアンの手すりを取り入れたデザイン。
黒のアイアンフレームと木製の踏み板の組み合わせが、温かみのある木の内装と調和しながら、スタイリッシュな雰囲気を演出しています。
蹴込み板のないオープン階段のため視線が奥まで抜け、リビング・ダイニングの広がりを感じられるのも魅力です。
モダンな空間はもちろん、ナチュラルテイストの住宅にもよく合う、おしゃれな階段デザインの一例といえるでしょう。
吹き抜けリビングとつながるオープン階段

こちらのオープン階段は、吹き抜けのリビングと一体化し、空間の広がりをより一層感じられるのが特徴です。
黒のアイアン手すりと木製の踏み板の組み合わせはナチュラルな床材ともよく調和し、モダンで落ち着いた雰囲気に。
また、蹴込み板のないオープン階段は視線が奥まで抜けるため、リビング全体に開放感を生み出します。
階段下のスペースが広く空いているので、カウンターを設け、ワークスペースやディスプレイとして活用できるのも魅力です。
リビングのメインになる、シンプルデザインのオープン階段

こちらのオープン階段は、シンプルなデザインでリビング空間の主役として存在感を放つインテリアになっています。
黒のスチールフレームと木製の踏み板を組み合わせた階段は、スタイリッシュでありながら温かみも感じられ、ナチュラルな床材や家具ともよく調和しています。
シンプルで洗練されたデザインで、住まいの雰囲気を引き立てるアクセントになっていますね。
小上がり横に設けた、かね折れのオープン階段

こちらのオープン階段は、リビングの小上がりスペースの横に配置された、かね折れタイプの階段です。
途中で90度向きを変える「かね折れ階段」は、よりリビングのレイアウトに合わせて設置しやすいので、省スペース化を叶えたい方にも最適。
階段下のスペースを圧迫感なく使えるため、テレビボード・収納・ワークスペースも簡単に設置できますね。
オープン階段の導入をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

オープン階段は、住まいに開放感やデザイン性をもたらしてくれる人気の階段です。
一方で、騒音・安全性、冷暖房効率など、設計段階で考慮しておきたいポイントもあります。
理想の住まいを実現するためには、そういったところまで綿密に設計することが大切です。
オープン階段を使ったおしゃれな家づくりを実現したいなら、グランハウスにぜひご相談ください。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。
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