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3階建て注文住宅のメリット・デメリットは?建築費用の目安や建てる際のポイントも徹底解説
公開:2025.12.15
「広い土地を確保できないから3階建てを検討している」
「建てる前に建築費用やデメリットを知っておきたい」
このような疑問を抱えている人は多いのではないでしょうか?
この記事では、3階建ての注文住宅のメリット・デメリットを徹底解説します!
あわせて、建築費用の目安や建てる際のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
3階建て注文住宅のメリット

3階建てのメリットは、限られた土地でも十分な部屋数や床面積を確保できること。
日当たりやプライバシーを確保しやすく、屋上を活用できる点も魅力です。間取りや収納を工夫すれば、都心でも快適に暮らせます。
ここでは3階建て注文住宅のメリットを詳しく紹介します。
日当たりが良くプライバシーも確保できる
3階建て住宅では、上の階にいくほど周囲の建物の影響を受けにくく、日当たりの良い明るい住まいを実現できます。
上層階の部屋は日中も自然光が入り、快適に過ごせるでしょう。風通しも良く、季節ごとの陽射しや景色も楽しめるのが魅力です。
また、都市部でも安心して窓を開けられるなどプライバシー面でもメリットがありますよ。
必要な部屋数と床面積を確保できる
3階建て住宅の大きなメリットは、限られた土地でも必要な部屋数や床面積を効率的に確保できることです。
狭小地でも、家族全員の個室や収納、リビングを設けられ、各階の用途を分けることで生活動線もスムーズに設計できます。
さらに、3階建てなら趣味の部屋や書斎、ゲストルームなども柔軟に配置可能で、家族のライフスタイルに合わせた快適な空間作りがしやすいのも魅力です。
水害リスクが軽減できる
「3階建てなら、主要な生活スペース(LDKや寝室など)を2階以上に配置できるため、万が一の浸水時に居住空間への被害リスクを軽減できます。」
近年、都市部では集中豪雨や洪水が増加しています。そのため、住宅が床上浸水のリスクを抑える設計になっていることは、入居者にとって大きな安心材料となるでしょう。
例えば、1階を駐車場や収納として活用し、2階以上を居住スペースにする設計にすれば、万が一の浸水被害を最小限に抑えられますね。
間取りのバリエーションが豊富
3階建てなら、フロアの組み合わせが増えるため、間取りの自由度が高まります。
1階を駐車場や書斎、2階をリビングや家族共有スペース、3階を寝室や趣味の部屋など、フロアごとに用途を分けることも可能です。
収納や水回りの配置の自由度も高いほか、お子様の成長や家族構成の変化に合わせて、フロアの使い方を柔軟に変更できるのも魅力ですね。
屋上を活用できる
屋上をより活用できるところも、3階建ての家の良いところです。
周囲からの視線が気になりにくいので、ガーデニングや洗濯物を干すスペースにしたり、お子様やペットの遊び場にしたり、家族でリラックスしたりする空間にしても良いですね。
自然豊かな地域なら、夜景を楽しんだり、星空を観察する場所にすることもできますよ。
虫が少ない
蚊などの虫は高い場所まで飛ぶのが苦手なため、3階建て住宅だと、1階や2階建てに比べると虫が少ないというメリットもあります。
窓を開けて自然の風を取り込んだり、ベランダでくつろいだりしやすいのは嬉しいですね。
もちろん、完全に虫がいなくなるわけではありませんが、過ごしやすい時期にはかなり快適に過ごせるはずですよ。
3階建て注文住宅のデメリット

3階建て住宅は、狭い土地でも空間を有効に使えるというメリットがありますが、同時に注意すべき点もいくつか存在します。
ここでは、3階建て住宅特有の注意点について、詳しく見ていきましょう。
購入した土地によっては法規制が課題になる
3階建て住宅を建てる際、土地の条件によっては建築基準法や都市計画法などの制限を受けることがあります。
これらの法律では、建物の高さや形状、日当たりなどに関する基準が定められており、場合によっては希望する間取りやデザインが実現できないこともあります。
特に、住宅が密集している地域や防火地域などでは制限が厳しくなる傾向も。
土地を購入する前に、これらの法規制についてしっかりと確認しておくことが重要です。
上下階の移動が大変
3階建て住宅では、日常的に階段を使う頻度が高くなります。
特に、1階に玄関、2階にリビング、3階に寝室という間取りの場合、洗濯や掃除などの家事をする際に、何度も階段を往復しなければなりません。
若い頃は気にならなくても、年齢を重ねると負担に感じる可能性があります。
将来のことも考えて、間取りを工夫したり、エレベーターの設置を検討することも視野に入れておきましょう。
地震や強風によって揺れやすい
3階建て住宅は、2階建て住宅に比べて高さがあるため、地震や強風の影響を受けやすい傾向があります。
特に1階部分に広い空間がある場合や、地盤が弱い場合には、より注意が必要です。
安全性を確保するためには、耐震性や耐風性に優れた構造を採用しましょう。
家具搬入が大変
3階建て住宅への家具搬入は、なかなか骨が折れる作業です。
階段が狭かったり、天井が低かったりすると、ソファや冷蔵庫といった大型の物を運び込むのが大変になります。場合によっては、クレーンを使う必要が出てきて、費用と時間がかさむことも。
さらに、階段や壁を傷つけてしまう心配もあります。
家を建てる段階で階段の幅を広くする・分割できる家具を購入する・事前に運び込めるサイズか確認するなどの対策を行う必要があるでしょう。
動線計画が難しい
3階建ての家は、フロアが分かれるので、動きやすさを考えるのが大変です。
土地が狭いと、各フロアのスペースも限られ、部屋を複数の階に配置せざるを得ません。
そのため、リビングやキッチンは2階、寝室は3階、お風呂やトイレは1階というような配置になり、家事などの移動が複雑になりがちです。
例えば、洗濯物を干すまでに何度も階段を上り下りする必要が出てきて、毎日の家事が大変になります。
また、家族の生活時間が違うと、上の階や下の階の音が気になりやすく、プライバシーを守るのが難しくなることも。
解決策としては、お風呂やトイレを同じ階にまとめる・階段の位置を工夫する・各階に収納スペースを設けるといった方法が考えられます。
専門家と相談しながら、あなたの生活スタイルに合った動きやすい家にするのがおすすめです。
室内の温度差が大きい
3階建て住宅の注意点として、上下階で温度差が出やすいことが挙げられます。
暖かい空気は上へ行くため、夏は3階が暑く、冬は1階が寒くなりがちです。
吹き抜けがあると、冷暖房効率が悪くなり、光熱費がかさむことも。部屋ごとの温度差が大きいと、体調を崩しやすく、快適に過ごせません。
対策としては、高気密・高断熱の家にするのが大切です。
断熱材を入れたり、二重窓にすると、温度差を小さくでき、冷暖房の効きも良くなります。
3階建て注文住宅の建築費用の目安
都市部で人気の3階建て住宅は、2階建てよりも割高になる傾向があります。これは、建物の構造や基礎に高いコストがかかるためです。
ここでは、3階建て住宅の建築費を考える際の注意点をお伝えします。
構造計算が必要
3階建て以上の住宅では、建築基準法で、建物が地震や風に耐えられるかをチェックする「構造計算」が義務付けられています。
木造住宅の場合、2階建てまでは簡単なルールで設計できることが多いですが、3階建てでは建物の重さや揺れの影響が大きくなるため、構造計算が必須となります。
構造計算には専門知識と時間がかかるため、設計費用として20万円程度が追加となるのが一般的です。鉄骨造や鉄筋コンクリート造ではさらに費用がかさむこともあります。
しかし、これは安全な暮らしに不可欠な投資です。特に地震が多い日本では、耐震性を確保することが大切ですね。
地盤調査や改良費用が必要になることも
3階建て住宅は建物が重くなるため、地盤が弱いと補強工事が必要になることがあります。
建築前に地盤調査を行い、その結果で改良工事が必要かどうかを判断する「地盤調査」「改良費用」がかかることも視野に入れておきましょう。
調査方法としては、スウェーデン式サウンディング試験(約10万円)やボーリング調査(25~35万円程度)などがあり、土地の状態によって費用は変わります。
もし地盤が弱い場合は、表層改良(60~120万円)・柱状改良(100~180万円)・鋼管杭改良(100~200万円)などの工事が必要です。
無駄な費用に思えるかもしれませんが、建物を長持ちさせるために重要です。安心できる家づくりのために、見積もり段階でしっかり確認しておきましょう。
3階建ての注文住宅を建てる際のポイント
都市部で人気の3階建て住宅ですが、建てる場合はいくつかの検討が必要です。
ここでは限られた土地を有効に使い、快適な住環境と将来への安心を確保するため、重要なポイントをまとめました。
目的ではなく手段と捉える
都市部では土地が狭く地価も高いため、居住スペースを確保する手段として3階建て住宅が選ばれることが多くなっています。
しかし、単に3階建てにしたいという希望だけで計画を進めると、住みにくさや建築費用の負担が大きくなる可能性があります。
まずどんな暮らしがしたいかを考え、その解決策として3階建てを検討しましょう。
例えば、趣味の部屋や二世帯住宅には3階建てが適していますが、単に部屋数を増やしたいだけなら、2階建てでも十分な場合があります。
冷静に検討し、将来のライフスタイルやメンテナンスも考慮して判断することが重要です。
間取りをシンプルにする
3階建て住宅は各階の床面積が限られているため、間取りを複雑にすると生活動線が不便になり、日常の動きがスムーズでなくなることがあります。
快適性を求めるなら、シンプルな間取りを心がけましょう。部屋数を増やしすぎず、広めの空間を多目的に使うことで、将来のライフスタイルの変化にも柔軟に対応できます。
また、間仕切りを減らせば建築費用を抑えられるうえ採光や通風も良くなり、快適な住環境を実現できますよ。
水回りをまとめる
配管距離が短いと、工事費や将来の修理費用を抑えられます。
そのため、キッチンや浴室、トイレなどの水回りはできるだけ近くにまとめると、家事動線もシンプルになり効率的です。
トイレは各階に設置されることが多いですが、コストやメンテナンスも考慮し、家族構成や使用頻度に応じて設置場所を検討しましょう。
また、水回りを一か所にまとめると、断熱や換気の管理がしやすくなり、住まいの快適性も向上しますよ。
開放感にこだわる
狭い土地に建てる3階建て住宅は、どうしても閉鎖的な空間になりがちです。吹き抜けや大きな窓、天窓などを取り入れ、開放的な空間を演出しましょう。
リビングを2階や3階に配置したり、バルコニーやルーフバルコニーを設置したりすれば、日当たりや風通しを良くし、快適な居住空間を作れますよ。
地盤が安定した土地を選ぶ
3階建て住宅は建物が重くなるため、地盤への負担が大きくなります。建築前に地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を行いましょう。
地盤改良には費用がかかることがあるため、土地を選ぶ際は地盤が安定している場所がおすすめです。
購入前にはハザードマップを確認し、過去に田んぼや沼地だった場所は避けるようにしましょう。
不動産会社や住宅メーカーに相談し、周辺の地盤改良事例を確認しておくと安心です。
3階建ての注文住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

3階建て住宅は、都市部で土地を有効活用しつつ、快適で安心な暮らしを求める方にとって良い選択肢です。
ただし、間取りや動線、土地選びなど、検討すべき点が多くあるため、信頼できるパートナーと家づくりを進めることが重要です。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
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