土地探し
注文住宅の土地探しのコツや流れを解説!期間や工数を抑えるには?
公開:2025.10.03
「注文住宅を建てたいけど、土地探しって何から始めればいい?」「不動産屋とハウスメーカー、どちらに相談すべき?」土地探しは家づくりの第一歩。理想の住まいを実現するうえで欠かせない重要な工程ですが、情報が多く、探す途中で疲れてしまう方も少なくありません。
この記事では、土地探しの方法や流れ、後悔しないためのコツをわかりやすく解説。ハウスメーカーの活用法や、つなぎ融資のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅の土地探しをする方法
注文住宅を建てる際は、土地探しから始まります。理想の家を建てるには、家そのものだけでなく、土地選びが非常に重要です。
ここでは、代表的な3つの土地探しの方法をご紹介します。
ハウスメーカー・工務店に相談する
ハウスメーカーや工務店は、建物の設計や施工だけでなく、土地探しのサポートも行っているところが多くあります。特に、その会社で家を建てたいと考えている場合は、希望に合う土地を一緒に探してもらえる可能性が高いです。
この方法の大きなメリットは、土地と建物をトータルで予算管理できることです。たとえば「建物にいくら、土地にいくら」というように全体を見渡しながら進められるため、資金計画が立てやすくなります。
また、建てたい家の間取りやデザインを前提に土地を探せるため、家が建ったあとに「思ったより狭かった」「光が入らなかった」といった失敗も少なくなります。
ただし、1があります。事前に相談先の柔軟性を確認しておきましょう。
不動産屋に相談する
土地に関する情報を最も多く持っているのが、地域密着の不動産屋です。特定のエリアに強い不動産会社に行けば、インターネットに載っていない未公開物件や、新着の情報を得られることもあります。
複数の不動産会社を回ることで、価格帯や土地の傾向など、地域の相場感がつかめるというメリットもあります。
ただし、不動産会社は建築の専門家ではないため「希望する家がその土地に建てられるかどうか」といった設計面の判断は難しいこともあります。気になる土地が見つかったら、ハウスメーカーや建築士と一緒に現地を確認することをおすすめします。
インターネットで調べる
手軽に多くの土地情報を見られるのが、インターネットでの検索です。不動産ポータルサイトを使えば、価格・面積・駅からの距離など、条件を絞って土地を一覧で比較することができます。
忙しくて現地に行けない方や、遠方の土地を検討している方にとっては便利な方法です。しかし、注意点があります。ネットの情報だけでは、周辺環境や交通の利便性、土地の形状などの実際の様子までは把握しきれません。
また、良い物件はすぐに売れてしまうため、常にチェックする手間も必要です。「良さそうな土地が見つかったらすぐ問い合わせる」など、スピード感を持った対応が大切です。
注文住宅の土地探しをする流れ
注文住宅で家を建てるには「土地選び」から始まります。ただ土地を探すだけでなく、建物の計画やローンとのバランスを見ながら慎重に進めていきましょう。
ここでは、土地探しの基本的な流れを以下の5つのステップでご紹介します。
- 予算を決める
- エリア・条件・優先順位を決める
- エリア・条件・優先順位に合う土地を探す
- 土地の調査を行う
- 契約する
1.予算を決める
まずは予算を決めましょう。「出せる上限」ではなく「建物にかかる費用を差し引いたうえで、土地にかけられる金額」を出すのがポイントです。
たとえば総予算が4,000万円なら、土地に2,000万円と建物に2,000万円を割り当てるなど、全体のバランスを考えて計画しましょう。
この段階でハウスメーカーや工務店に相談しておくと、建物の大まかな金額感がつかめるので、土地に使える予算も明らかになります。
2.エリア・条件・優先順位を決める
次に、どのエリアで、どんな土地を探すのかを整理しておきましょう。
たとえば
- 通勤や通学のしやすさ
- 駅までの距離
- 学区や病院、スーパーの有無
- 土地の広さや日当たり
など、希望条件をすべて書き出し「譲れない条件」「妥協してもいい条件」を明らかにしておくのがコツです。すべての希望を満たす土地はなかなか見つからないため、優先順位をつけておくと、迷わず選べます。
また、第一条件を「価格」にしておくと、予算オーバーを防ぎやすくなります。
3.エリア・条件・優先順位に合う土地を探す
エリア・条件・優先順位などの条件が固まったら、実際に土地探しを始めましょう。探し方は以下のような方法があります。
- 不動産会社に相談する
- ハウスメーカー・工務店に依頼する
- インターネットで検索する
- 現地に足を運んで探す
一つの手段にこだわらず、複数の方法を試してみるのがおすすめです。特にハウスメーカーや建築会社に並行して相談しておくと、土地と建物のバランスを見ながら提案してもらえるため、失敗しにくくなります。
4.土地の調査を行う
契約前に、土地の調査を行いましょう。土地探しをしていて「良さそうな土地が見つかった!」と思っても、すぐに契約するのはNGです。購入前に、土地の状態や周辺環境を確認する必要があります。
- 土地が住宅建築に適しているか
- 過去に工場や墓地などがなかったか(土壌汚染の可能性)
- 水害・土砂災害のリスク(ハザードマップの確認)
- 地盤の強度(地盤改良が必要になると追加費用が発生)
このような調査をハウスメーカーや不動産会社と一緒に行いましょう。場合によっては地盤調査を依頼することもあります。
5.契約する
土地の条件に納得できたら、いよいよ契約です。契約時には一般的に手付金が必要で、数十万〜数百万円を現金で用意することになります。
注意したいのが、住宅ローンは基本的に「建物の完成後」に実行されるため、土地購入時点ではまだローンを使えないケースが多いという点です。そこで利用されるのが「つなぎ融資」です。
つなぎ融資は、住宅ローンの実行までの間に一時的に借りられるお金のことです。金利は高めですが、住宅ローンが下りた時点で一括返済するため、建築資金に不安がある場合は検討するとよいでしょう。
注文住宅の土地探しのコツ
「注文住宅を建てたい」と思っても、理想的な土地がなかなか見つからず、土地探しに時間がかかる方も少なくありません。後悔のない土地探しをするには、事前の準備や判断のタイミングがとても大切です。
ここでは、スムーズに理想の土地に出会うための3つのコツをご紹介します。
理想の家づくりを時間をかけて考えておく
土地探しのゴールは「土地を買うこと」ではなく「理想の家で快適な暮らしを送ること」です。まずは、家族の将来も見据えた暮らしのイメージをしっかり固めましょう。
たとえば
- どんな間取りで生活したいのか
- 子どもが成長しても住み続けられる広さがあるか
- 在宅ワークや趣味のスペースが必要か
- バリアフリーの必要性はあるか
など、10年後も20年後も快適に暮らせる家をイメージすることが大切です。
そのうえで「どんな家を建てるにはどんな土地が必要か?」を逆算して考えると、自然と土地に必要な条件(広さ・向き・形状など)が見えてきます。
自分の目で現地確認する
気になる土地があれば、必ず現地を訪れて確認しましょう。図面や写真、インターネットの情報だけではわからないことが、現地に行くと見えてきます。
たとえば以下のようなことは、現地に行かないとわからないことばかりです。
- 実際の日当たりや風通し
- 周囲の騒音(交通量・近隣施設)
- 坂道や道路の幅などの利便性
- 街の雰囲気や住んでいる人の様子
できれば平日・休日、昼・夜など異なるタイミングで複数回訪れるのが理想です。駅からのルートを実際に歩いてみたり、近隣のスーパーや公園、学校の様子も見ておいたりすると安心できます。
早めに意思決定する
土地は一点もの。良い条件のものほどすぐに他の人に決まってしまいます。候補の土地が希望条件の70〜80%を満たしていれば、前向きに検討するという柔軟さも必要です。
100点満点の土地を求めて迷い続けると、せっかくのチャンスを逃すことになりかねません。あらかじめ家族で「この条件を満たせば購入OK」という基準を作っておくと、判断が早くなります。
また、迷った場合は「土地だけ」で考えるのではなく、「この土地でどんな家が建てられるか?」を建築会社にも相談してみましょう。設計の工夫によって、思っていた以上の家が建てられるケースもあります。
注文住宅の土地探しで失敗しないためのチェックポイント
注文住宅の土地選びは、家づくりの土台となる重要なステップです。「立地が良さそう」「価格が手頃」といった理由だけで決めてしまうと、後から後悔する可能性があります。
ここでは、失敗しないために確認しておきたい代表的なチェックポイントを5つに絞って解説します。
周辺環境
土地選びにおいて、周辺環境は暮らしやすさを左右する大切な要素です。現地に足を運び、以下のような点をチェックしましょう。
- スーパー、コンビニ、病院、学校など生活に必要な施設の距離
- 騒音や匂いの有無(大通り、工場、飲食店の近くなど)
- 街灯やゴミの分別状況、治安の良し悪し
昼と夜、平日と休日で雰囲気が変わる場所もあるため、異なる時間帯に複数回訪れるのがおすすめです。将来も安心して暮らせるかどうかを、自分の目で確かめて判断しましょう。
面積・形状
土地の広さや形状によって、建てられる家の間取りや使い勝手が変わります。
- 整形地(長方形や正方形):使いやすく設計の自由度が高い。人気が高く価格はやや高め。
- 不整形地(旗竿地・三角形・L字など):価格が安い傾向があるが、間取りに制約が出る可能性あり。
広さだけでなく、「どんな家を建てたいか」に合っているかどうかも忘れずに検討しましょう。たとえば駐車スペースや庭を確保したいなら、形状もそれに対応している必要があります。
高低差
土地と周囲の道路や敷地との高低差も必ずチェックしましょう。高低差があると、次のような点で注意が必要です。
- 盛土や擁壁工事が必要になるケース(数十万〜数百万円の追加費用)
- 排水・浸水対策としての高さ調整
- 建物の設計に制限が出る可能性(玄関まで階段が必要など)
特に、パッと見て「広くて安い」と感じる土地ほど、地形的な難がある場合があるので慎重に確認しましょう。
災害リスク
安全に長く暮らすためには、その土地が自然災害に強い場所かどうかの確認が不可欠です。
市区町村が提供しているハザードマップで洪水・土砂災害・地震などのリスク、過去の災害履歴、近隣の川・斜面・崖の有無などもチェックしましょう。
また、海抜が極端に低い場合は、浸水リスクにも注意が必要です。
購入後に「災害リスクが高かった」と気づいても手遅れです。土地選びの初期段階からリスク評価をしておきましょう。
地盤
どんなに立地や条件が良くても、地盤が軟弱な土地では家を安全に建てられません。必要に応じて地盤改良が必要になり、費用負担が増える可能性があります。
地盤の状態は、地盤調査によって確認可能です。調査ができない場合は、古地図・周辺の地名・地形・ハザードマップなどから参考情報を集めましょう。
なお「以前が田んぼや沼だった場所」は注意が必要です。避けるのが無難でしょう。
岐阜・愛知・三重の注文住宅はグランハウスへご相談ください
土地探しで大切なのは「理想の暮らし」を明確にイメージしながら、一歩ずつ確実に進めていくこと。土地と家を別々に考えるのではなく、セットで考えることで、納得のいく住まいづくりが実現できます。
初めての土地探し・家づくりなら、不安や疑問があって当たり前。したがって、経験豊富なプロに早い段階で相談することが、後悔しない近道になります。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。
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