間取り・実例

コの字型の平屋間取り実例|コの字型の平屋のメリット・デメリットも

公開:2025.11.25

自由な間取りの住まいをつくることができ、幅広い世代に人気の平屋。

平屋を検討している人の中には

「コの字型の平屋の間取り実例をみたい!」
「平屋を建てたいけど、どんな形が良いの?」

などの疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか?

この記事では、コの字型の平屋間取り実例をご紹介します。
コの字型の平屋のメリット・デメリットも解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

平屋の間取りの種類

平屋とひとことで言っても、その形や間取りの取り方によって住み心地やデザインの印象は変わります。

特に「中庭の有無」や「建物の配置」によって、採光・通風・プライバシーの確保などの特徴が異なりますので、自分や家族のライフスタイルに合った形を選ぶことが大切です。

ここでは代表的な4つの平屋の間取りスタイル「コの字型・I字型・L字型・ロの字型」について、それぞれのメリットや注意点をご紹介します。

 

コの字型

コの字型の平屋とは、建物全体を上から見たときに「コ」の字の形をした間取りのことをいいます。

中庭を三方向の壁で囲み、一方向だけを外部に開いているため、開放感を感じられるのが特徴です。

三面に囲まれた中庭は外部からの視線を遮りながら、日当たりや風通しを確保でき、リビングやダイニングに自然光をたっぷり取り込むことができます。

また、中庭に直接出入りできるため、子どもの遊び場やペットの運動スペースとしても安心して活用できます。

外に面する部分にフェンスや生垣を設ければ、さらにプライバシー性が高まり安心です。

ただし、中庭を設ける分だけ居住スペースが減ってしまうため、部屋の広さやレイアウトに工夫が必要になる点には注意しましょう。

 

I字型

I字型の平屋は、建物全体を縦または横に一直線に配置したシンプルな形状が特徴です。

無駄のない構造で、家の前に広々とした庭を確保できるため、テラスやウッドデッキを設けて屋外とのつながりを楽しめます。

特に南側に大きな窓を設置すれば、日当たりの良い快適なリビングを実現でき、家族の憩いの場として活用しやすいでしょう。

I字型は間取りの自由度が高く、土地の形状やライフスタイルに合わせて柔軟に設計できる点も魅力です。

建物の形がシンプルなため、施工のしやすさから建築コストを抑えやすいメリットもあります。

※I字型の平屋は、一般的に一直線の形状として扱われることが多いですが、住宅業界で明確に規格化されている分類ではありません。本記事では、便宜上 “一直線の平屋” を I字型として紹介しています。

 

L字型

L字型の平屋は、建物を「L」の字の形に配置し、二面の壁で中庭を囲むスタイルです。

中庭を取り入れることで、外からの視線を遮りつつも、採光や風通しを確保できる点が魅力です。

また、L字の形状を活かして、リビングやダイニングなどの共用スペースと、寝室や個室といったプライベート空間を分けやすく、生活スタイルに合わせた間取りを実現できます。

L字型の向きや開口部の配置によって、開放感を重視するか、プライバシーを優先するかを調整できる柔軟さも特徴です。

※L字型の平屋は二方向に折れた形状を指しますが、“必ず中庭を囲む” という定義ではありません。本記事では、中庭を取り入れた代表的な例として紹介しています。

 

ロの字型

ロの字型の平屋は、建物全体で中庭を四方から囲むスタイルで、完全なプライベート空間を確保できる点が最大の特徴です。

外部からの視線が届かないため、リビングの延長としてくつろぎの場にしたり、家族や友人とバーベキューを楽しんだりと、多目的に活用できます。

四方向から自然光が差し込み、風通しも良いため、閉塞感を感じにくく快適に過ごせるのも魅力です。

洗濯物を安心して干せるスペースとしても便利でしょう。

ただし、壁で囲む分だけ建材が増えるため、建築コストが高くなる点には注意が必要です。

 

コの字型の平屋間取り実例

実際の暮らしをイメージするには、具体的な間取りの事例を見るのが一番です。
コの字型の平屋は、中庭の取り入れ方や部屋の配置によって雰囲気や使い勝手が変わります

ここでは、コの字型の平屋の代表的な間取り実例を4つご紹介します。

 

1.【40.7坪】LDKの2方向から出入りできる中庭


40.7坪のこちらの住まいは、LDKから2方向に出入りできる中庭を設けているのが特徴です。

リビングとダイニングの両方からアクセスできるため、家族が自然と庭に集まりやすく、屋内外を一体的に使える開放感ある空間を実現しています。
大きな窓からは光と風をたっぷり取り込み、室内は常に明るく心地よい雰囲気に。

食事やくつろぎの時間を中庭とつなげて楽しめる、暮らしを豊かにしてくれる間取りです。

 

2.【52.18坪】中庭+テラスで生活の幅が広がる間取り


52.18坪のこちらの住まいは、広々とした中庭とテラスを組み合わせた開放的な間取りが魅力です。

LDKからは大きな窓を通じて中庭を望むことができ、自然光や緑を取り入れながら心地よく暮らせます。さらに、テラスはアウトドアリビングとして活用でき、食事やティータイム、家族や友人との団らんの場に最適。

室内と屋外が一体となった空間づくりにより、日常にリラックス感と楽しみが広がります。

 

3.【33.31坪】全部のお部屋が中庭を囲むように配置された間取り


33.31坪のこちらの住まいは、すべての部屋が中庭を囲むように配置されているのが特徴です。

リビングやダイニングはもちろん、洋室や寝室からも中庭を眺められるため、家全体が明るく開放的な雰囲気に包まれます。中庭を中心に動線がつながることで、家族の気配を感じながらも程よい距離感を保てるのも魅力です。

外からの視線を気にせず、プライベートな空間で自然を楽しめる間取りとなっています。

 

4.【38.82坪】テラスとランドリールームが直接出入りできる間取り

38.82坪のこちらの住まいは、テラスとランドリールームが直接つながる便利な動線が魅力です。

洗濯物をランドリールームからそのまま外に干せるため、家事の効率がぐっと上がります。さらに、テラスは家族でのリラックスタイムや食事を楽しむ空間としても活用でき、日常に彩りを添えます。

LDKと一体感のある配置で、室内外をスムーズに行き来できるため、暮らしやすさと快適さを兼ね備えていますね。

 

コの字型の平屋のメリット

コの字型の平屋は、シンプルな形状の平屋に比べて機能性やデザイン性に優れており、暮らしやすさと心地よさを両立できるのが特徴です。

ここでは、コの字型の平屋ならではの6つのメリットを具体的に紹介します。

 

採光・通風を確保しやすい

1つめは、採光や通風を確保できることです。

ワンフロアで広がる平屋は、延床面積が大きくなるほど建物の中心部が暗くなったり風通しが悪くなったりしがちですが、コの字型の間取りなら中庭を通じて光や風を取り込むことができます。

三方を壁で囲みながらも一方向を外部に開く形状のため、窓の配置もしやすく、自然の光と風を効率よく取り入れることも可能。

室内は明るく、湿気がこもりにくいため、健康的で快適な住環境を維持できます。

 

プライバシー性が高い中庭を作ることができる

2つめは、プライバシー性の高い中庭を作れることです。

三方向を建物で囲む形状のため、外からの視線が入りにくく、安心して過ごせるプライベート空間を確保できます。

リビングやダイニングから直接つながるように設計すれば、セカンドリビングとして家族の憩いの場にできるほか、友人を招いてバーベキューやガーデンパーティーを楽しむことも可能です。

小さなお子さまやペットがいる家庭なら、室内から目を配りながら安全に遊ばせることができますね。

 

室内が開放的になる

3つめは、室内を開放的に見せられることです。

中庭に面した部屋を多く配置できるため、視線の抜けが良く、実際の延床面積以上に広がりを感じられます。特に一方向が外に開いている構造は、自然光を効率的に取り込みやすく、リビングやダイニングを明るく快適な空間にしてくれます。

中庭を通じて外の景色や緑を眺められるため、室内に居ながらも屋外とのつながりを感じられるのも魅力です。

 

ゾーニングしやすい

4つめは、空間をゾーニングしやすいことです。

ワンフロアでつながる平屋は家族の気配を感じやすい反面、生活スペースとプライベート空間の区別が難しいこともあります。

その点、コの字型は建物の形を活かして部屋を自然に分けられるため、リビングや玄関などの共有スペースと寝室や子ども部屋などのプライベートゾーンをうまく区切ることが可能です。

視線や音も届きにくくなるので、快適で暮らしやすい住まいを実現できます。

 

庭スペースのメンテナンス性が高い

5つめは、庭スペースのメンテナンス性が高いことです。

ロの字型のように四方を壁で囲んでいないため、草むしりや落ち葉の掃除、剪定といった手入れを普段通りの庭と同じ感覚で行えます。

外に直接つながっているので、掃除後のごみを運び出すのもスムーズですし、風通しや日当たりも良いため湿気がこもりにくく、カビやコケの発生リスクが少ない点も魅力です。

快適で清潔な庭を維持しやすい住まいといえるでしょう。

 

おしゃれで個性的な外観を作れる

コの字型の平屋のメリットの6つ目は、外観デザインにおしゃれさと個性を出せることです。

建物を「コ」の字に配置することで、凹凸のある立体感が生まれますし、中庭に面した大きな窓を取り入れれば、外観のアクセントとなり開放感のあるデザインを演出できます。

素材や色の組み合わせによっても印象が変わるため、モダンでスタイリッシュな外観から和風の落ち着いた雰囲気まで幅広く対応できるのが魅力です。

 

コの字型の平屋のデメリット

コの字型の平屋には、採光や通風、プライバシーの確保など多くの魅力がありますが、一方で注意しておきたいデメリットも存在します。

ここからは、コの字型の平屋における代表的なデメリットを4つご紹介します。

 

生活動線が長くなりやすい

1つめは、生活動線が長くなりやすいことです。

中庭を囲む形状のため、家の端から端までの移動距離が長くなり、日常の移動や家事にかかる負担が増えてしまう可能性があります。
特に洗濯や掃除といった繰り返し行う作業で効率が悪いと、不便さを感じやすくなるでしょう。

そのため、リビングやダイニングなど家族が集まる空間を中心に配置したり、水回りと収納を近接させて動線を短くする工夫が重要です。

 

比較的広い敷地が必要になる

2つめは、比較的広い敷地が必要になることです。

中庭を取り入れることで開放感やプライバシー性が高まる一方、四角形やI字型の間取りに比べて土地の面積を多く必要とします。

駐車場や庭のスペースも確保するとなれば、広い敷地を用意しなければならず、土地選びの選択肢が限られたり取得費用が高くなったりする可能性も。

理想の間取りを実現するためには、あらかじめ必要な敷地面積を確認することが大切です。

 

建築費用が高くなりやすい

3つめは、建築費用が高くなりやすいことです。

コの字型は建物の外周が長くなるぶん、外壁や屋根・基礎が増えやすく、その結果コストが上がりやすくなります。凹凸が増えることで施工手間が増える点も原因のひとつです。

その結果、一坪あたりのコストが数万〜数十万円高くなるケースも。
さらに、平屋は広い敷地を必要とするため、土地代も加わって総費用が高額になりやすい点に注意が必要です。

資材や設計の優先順位を専門家と相談しながら検討することをおすすめします。

 

建物の凹凸が多くなる

4つめは、建物の凹凸が多くなることです。

凹凸が増えると必要な部材や工事の手間が増加し、その分建築費用が高くなる傾向があります。
窓の数も多くなるため、サッシやガラスといった設備費用が追加され、予算オーバーのリスクも。

デザイン性や採光性と引き換えにコストが膨らむ可能性があるため、事前に予算計画を立て、ハウスメーカーと相談しながら調整していくことが大切です。

 

コの字型の平屋の注文住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

グランハウス

コの字型の平屋は、採光や通風を確保しやすく、プライバシー性の高い中庭をつくれる点が大きな魅力です。

一方で、生活動線が長くなりやすい・広い敷地が必要、建築コストが高くなりやすいなど、注意すべきポイントも存在します。

そのため、メリットとデメリットの両方を理解したうえで、自分たちのライフスタイルや予算に合った最適な間取りを検討することが大切です。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。

「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

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