基礎知識・考え方

注文住宅でこだわるべきポイント!細かいこだわりを場所別に解説

公開:2025.10.18

注文住宅はデザイン・性能を自由にカスタマイズできる代わりに自分で決めるべきことが多く、どこから考えるべきか悩んでしまう方も少なくありません。

この記事では、注文住宅のこだわりポイントを、場所別に紹介します。

こだわりすぎずスムーズに進めるコツについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

注文住宅でこだわるべきポイントを場所別に紹介!

注文住宅の魅力は、間取りやデザインを自由に決められることにあります。せっかく建てるなら、細かい部分までこだわって「住みやすさ」と「デザイン性」の両方を叶えたいですよね。

ただし、あれもこれもと要望を詰め込みすぎると、予算オーバーや完成までの時間が長引く原因にもなります。

だからこそ、まずは「どこにこだわるべきか」を明らかにしておくことが大切です。ここからは「リビング」「玄関」「キッチン」「お風呂・洗面」「トイレ」の場所別に、こだわるべきポイントを紹介します。

リビング

家族が集まり、くつろぎの時間を過ごすリビングは、注文住宅の中でも特にこだわりたい場所です。

毎日使う空間だからこそ、快適さや機能性を考えて設計することで、暮らしの満足度が変わります。ここでは、リビングづくりで意識したい「開放感」と「収納」について詳しく見ていきましょう。

開放感

リビングは家族が一番長く過ごす場所だからこそ、「開放感」がとても大切です。天井を少し高くしたり、大きな窓を取り入れたりするだけで、同じ広さでも空間が広く感じられます。

たとえば、リビングとダイニングをつなげた間取りにすると、部屋全体が一体感のある広々とした空間に。窓の位置や大きさを工夫すれば、自然光がたっぷり入り、昼間は電気をつけなくても明るい快適なリビングを実現できます。

収納

リビングは家族みんなが使う空間なので、物が散らかりやすいのも特徴です。そのため、収納を計画しておくことが快適に暮らすポイントになります。

たとえば、テレビ周りに造り付けの収納を設ければ、DVDやゲーム機などをスッキリ片づけられます。

また、ちょっとした物をしまえるリビングクロークや棚を設けると、生活感を出さずにきれいな空間を保てます。収納の位置や大きさを事前に考えておくことで、リビングを常にすっきりとした居心地の良い空間にできますよ。

玄関

玄関は「家の顔」ともいえる大切な場所です。家族が毎日使うのはもちろん、来客にとっても最初に目に入る空間なので、デザイン性と実用性の両方を意識して計画することが大切です。

ここでは、玄関づくりでこだわりたい「開放感」や「使い勝手」「動線」「セキュリティ」についてを順番に見ていきましょう。

開放感

玄関は家に入った瞬間の印象を左右する場所です。狭く暗い玄関だと、どうしても圧迫感があり、全体的に窮屈な雰囲気になってしまいます。

そこで意識したいのが「開放感」。天井を少し高めに設計したり、縦長の窓や吹き抜けを取り入れたりするだけで、ぐっと広々とした印象を与えられます。

また、玄関ドアに採光パネルをつければ自然光が差し込み、昼間は照明を使わなくても明るく心地よい空間になりますよ。

使い勝手

玄関は「ただ出入りするだけの場所」ではなく、日常的に靴や荷物の収納、来客対応など多くの役割を果たす空間です。

たとえば、シューズクロークを設ければ家族全員分の靴はもちろん、アウトドア用品や傘、子どもの遊び道具までまとめて収納でき、玄関をすっきりと保てます。

また、買い物帰りに一時的に荷物を置ける棚やベンチを設置しておくと、荷物を整理したり靴を履き替えたりするときに便利です。小さな工夫ですが、こういったことが毎日の生活に快適さをもたらしてくれますよ。

動線

玄関からの動線を工夫すると、暮らしやすさが格段に向上します。

たとえば、玄関からリビングへ直通の動線にすると、帰宅してすぐに家族と顔を合わせられ、コミュニケーションが取りやすくなります。

また、玄関から洗面所へ直行できるようにすると、外から帰ったらすぐに手洗いや着替えができるので衛生的です。動線は家族のライフスタイルに合わせて設計することで、毎日の小さなストレスを減らし、生活を快適にしてくれますよ。

セキュリティ

玄関は家の防犯を考えるうえで最も重要な場所です。安全性を高めるためには、まずカギの種類にこだわるのがおすすめ。

ピッキングに強いディンプルキーや、利便性と防犯性を兼ね備えた電子キーを導入すると安心感が増します。ちなみに、玄関周辺に小さな窓を設ける場合は、防犯ガラスや格子を取り入れると安全性が高まりますよ。

キッチン

キッチンは毎日使う場所であり、家事の中心となる空間です。

注文住宅なら「見た目のデザイン」だけでなく「使いやすさ」や「暮らし方に合った機能性」を意識することで、料理や片づけの負担がぐっと減ります。

ここでは、キッチンを設計する際にこだわりたい4つのポイントを詳しく見ていきましょう。

ライフスタイルとの親和性

キッチンは家族構成や暮らし方によって最適なスタイルが変わります。たとえば、家族と会話しながら料理を楽しみたいなら、アイランド型や対面式のオープンキッチンがおすすめです。

一方で、料理に集中したい人や来客から手元を隠したい人には、独立型キッチンの方が合っている場合もあります。

共働き家庭では「短時間で効率よく調理できる動線」を意識すると便利です。自分や家族の生活スタイルに合わせてキッチンの形を選ぶことで、日常の使い勝手が変わります。

収納量

キッチンは調理器具や調味料、食器などモノが多いため、収納量が不足するとすぐに散らかってしまいます。

そこで重要なのが、使いやすくたっぷりしまえる収納計画です。吊り戸棚やパントリーを設けると、日用品やストック食材もきれいに片づけられます。

引き出し式の収納は奥の物も取り出しやすく便利です。よく使う調理器具は手の届く場所に、使用頻度の低い物は高い位置や奥に置くなど、配置を工夫することで毎日の調理もスムーズになります。

調理の効率

料理を効率的に行うためには、動線の工夫が欠かせません。

代表的なのが「ワークトライアングル」と呼ばれる設計で、コンロ・シンク・冷蔵庫を三角形に配置する方法です。この配置にすると移動距離が短くなり、無駄な動きを減らせます。

調理台の高さを自分に合わせることで、長時間の作業でも疲れにくくなります。

作業スペースを広めに確保すれば、下ごしらえから盛り付けまでスムーズに進められ、家族や友人と一緒に料理を楽しむこともできます。

掃除のしやすさ

毎日使うキッチンは汚れやすいため、掃除のしやすさも大切なポイントです。油はねや水はねが多い場所には、拭き取りやすい素材の壁や天板を採用すると掃除がぐっと楽になります。

たとえば、フラットタイプのIHコンロは凹凸が少なく、さっと拭くだけで清潔を保てます。シンクは水はけの良い形状や汚れがつきにくい素材を選ぶと、日常の掃除が負担になりません。

また、収納内部も引き出し式にしておけば、奥まで簡単に掃除できて清潔を保ちやすくなります。掃除のしやすさを意識することで、常に快適なキッチンを保つことができます。

お風呂・洗面

お風呂や洗面スペースは、毎日の疲れを癒したり、身だしなみを整えたりと生活に欠かせない場所です。

家族全員が快適に使えるようにするためには、広さや設備、動線を考えておくことが大切です。ここでは、お風呂や洗面所でこだわりたい3つのポイントについて見ていきましょう。

ユニットバスの広さ

お風呂は一日の疲れを取る大切な場所なので、ゆったりとリラックスできる広さを確保したいところです。

特に家族で小さな子どもと一緒に入る場合や、将来的に介助が必要になることを考えると、一般的なサイズより少し広めを選ぶと安心です。

浴槽の形や奥行きによっても使い心地が変わるため、ショールームで実際に体感して選ぶのがおすすめです。また、浴室暖房乾燥機を導入すると、冬場でも快適に入浴でき、洗濯物を干すスペースとしても活用できます。

脱衣所と洗面台を分けるか

脱衣所と洗面台を一体化した方が良いか、別々にした方が良いかは、生活スタイルによって変わります。

一体型にすると省スペースで済みますが、誰かがお風呂を使っていると洗面台が使いにくいというデメリットも。

一方で、別々に設けると、入浴と洗面を同時に使えて便利です。朝の支度が重なる家庭では特に快適さを実感できるでしょう。来客が洗面を使う際も、脱衣所が見えないのでプライバシー面でも安心です。

ランドリースペースを作るか

最近は「洗う・干す・畳む」を一か所で完結できるランドリースペースが人気です。洗濯機の近くに物干しスペースや収納を設ければ、移動の手間が減り、家事効率が大幅にアップします。

共働き家庭では、室内干しスペースを確保しておくと、天気や時間に左右されずに洗濯ができて便利です。

また、アイロン台や収納棚を組み合わせれば、洗濯物を畳んで片づけるまでの流れがスムーズになりますよ。

トイレ

トイレは一日の中で何度も使う場所であり、家族全員が快適に過ごすために欠かせない空間です。

小さなスペースですが、使い勝手や衛生面、プライバシーを意識して設計することで、暮らしの満足度が変わります。

ここでは、トイレづくりで特に意識したい2つのポイントを紹介します。

音や臭いが気にならないか

トイレはどうしても「音」や「臭い」が気になる場所です。設計段階で「音」や「臭い」を軽減する工夫をしておくと、快適さが変わります。

たとえば、リビングや寝室から離れた場所にトイレを配置すれば、音が生活空間に響きにくくなります。また、防音性の高いドアや換気扇を導入するのも効果的です。

臭い対策としては、強力な換気機能や脱臭機能付きの便座を選ぶと安心です。窓を設けて自然換気ができるようにすれば、空気がこもらず清潔感を保ちやすくなりますよ。

掃除しやすいか

トイレは汚れやすい場所だからこそ、掃除のしやすさを意識することが重要です。床材や壁材は、水や汚れに強い素材を選ぶとお手入れが楽になります。

最近では、汚れが付きにくく、さっと拭くだけで清潔を保てる便器やフチなし形状のタイプも人気です。

また、収納も壁面にすっきり収めれば、掃除の妨げにならず快適です。日常的に掃除がしやすい環境を整えることで、常に清潔で気持ちの良いトイレを維持できます。

性能

注文住宅はデザインや間取りだけでなく、建物そのものの「性能」も重要です。どれだけおしゃれな家でも、省エネ性や耐震性が低ければ暮らしの快適さや安心感が損なわれてしまいます。また、長く住み続けるにはメンテナンス性も欠かせません。

ここでは、家を建てるうえで特に注目したい性能面の3つのポイント「省エネ性能」「耐震等級」「耐久性/メンテナンス性」を紹介します。

省エネ性能

光熱費を抑えて快適に暮らすためには、省エネ性能の高い家づくりが欠かせません。

断熱性や気密性を高めることで、夏は涼しく冬は暖かい環境を保ちやすくなり、冷暖房の効率も向上します。具体的には、高断熱の窓やサッシ、断熱材の品質にこだわるのがおすすめです。

太陽光発電やエコキュートといった設備を取り入れれば、光熱費削減だけでなく環境にも優しい住まいが実現できます。毎月の光熱費を抑えつつ、快適さを両立できる点は大きな魅力です。

耐震等級

日本は地震が多いため、家の耐震性能は安心して暮らすための最優先ポイントです。建物の強さは「耐震等級」という基準で示され、等級が高いほど地震に強い家となります。

最低限、建築基準法で定められた等級1は満たす必要がありますが、家族の安全を考えるなら、強度の高い等級2や3を選ぶのが望ましいでしょう。

長く住み続ける注文住宅だからこそ、災害時に倒壊や損壊のリスクを減らせる耐震性能は、妥協せずに検討しておくことをおすすめします。

耐久性/メンテナンス性

住宅は一度建てたら終わりではなく、何十年と住み続けるものです。そのため、耐久性とメンテナンス性も重視する必要があります。

外壁や屋根材は、耐候性や耐久性の高い素材を選ぶことで、劣化や修繕の頻度を減らせます。

また、将来的なメンテナンスのしやすさもポイントです。たとえば、交換や修理が簡単な部材を採用しておけば、コストや手間を抑えることができます。

耐久性とメンテナンス性に配慮した家づくりは、長期的に見てコストを抑え、安心して暮らせる住まいにつながります。

こだわりの注文住宅をスムーズに実現するコツ

注文住宅は自由度が高い分「あれもこれも」と要望を盛り込みすぎると、予算オーバーや計画の長期化につながってしまいます。大切なのは、自分たちの暮らしに本当に必要なポイントを整理し、スムーズに計画を進めることです。

こだわりの注文住宅をスムーズに実現するコツは次のとおりです。

  • 優先順位をつける
  • 自分の生活スタイルと照らし合わせる
  • ヒアリング力の高い住宅メーカーを探す

理想の注文住宅を実現するために、順にみていきましょう。

優先順位をつける

注文住宅は自由度が高いため、希望をすべて詰め込もうとすると、どうしても予算や土地の広さとのバランスが崩れてしまいます。そこで大切なのが「優先順位をつけること」です。

たとえば「家族が集まるリビングは広くしたい」「収納は多い方がいいけれど後回しでもいい」といったように、絶対に譲れない部分と妥協できる部分を明確にしましょう。

あらかじめ家族で話し合い、最重要ポイントを共有しておくことで、打ち合わせの際に迷わず決断できるようになります。

優先順位が整理されていれば、設計担当者にも希望が伝わりやすく、効率的にプランが固まります。結果として、無駄な時間や費用をかけずに理想の家づくりを進められるのです。

自分の生活スタイルと照らし合わせる

注文住宅を成功させるためには、デザインや流行に左右されるのではなく、自分の生活スタイルを軸に考えることが大切です。

たとえば、共働きで忙しい家庭なら「家事が時短できる動線」や「洗濯から収納まで完結できるランドリースペース」を重視すると便利です。

小さな子どもがいる家庭なら、安全性や見守りやすい間取り、将来の成長に合わせて使える可変性のある空間づくりがおすすめです。

在宅ワークが多い人であれば、静かで集中できる書斎やワークスペースを確保するのもポイント。自分たちが「どんな毎日を過ごしたいか」をリアルにイメージし、自分の生活スタイルに合った家づくりを考えることで、無理のない快適な暮らしを実現できます。

ヒアリング力の高い住宅メーカーを探す

注文住宅を理想通りに仕上げるためには、依頼する住宅メーカーや担当者の「ヒアリング力」がとても重要です。

こちらの要望を聞き取り、隠れたニーズまで引き出してくれる担当者は、予算や土地条件を踏まえた現実的で納得感のある提案をしてくれます。

一方で、こちらの話を十分に聞かず、標準仕様や自社都合のプランばかりを勧めてくるメーカーでは、満足度の高い家づくりは難しくなってしまいます。

そのため、複数のメーカーを比較検討し、話しやすさや提案力を見極めることが大切です。

信頼できるパートナーと出会えれば、理想の注文住宅をスムーズに実現できるだけでなく、完成後のアフターフォローやメンテナンス面でも安心して長く付き合っていけるでしょう。

こだわりの注文住宅を建てるなら、グランハウスにお任せください!

ここまで、注文住宅でこだわるべきポイントを「リビング」「玄関」「キッチン」「お風呂・洗面」「トイレ」の場所別にご紹介してきました。

注文住宅は自由度が高いからこそ、理想と現実のバランスをとりながら、優先順位を決めて進めることが大切です。そして、あなたのこだわりをカタチにするためには、話を聞いてくれるパートナー選びが欠かせません。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。

「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

施工実績は1,000件以上。「より良い家づくりをしたい」「岐阜で注文住宅を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスに一度お問い合わせください。