基礎知識・考え方

注文住宅を安く建てる方法を項目別に徹底解説!コストダウンの際の注意点も

公開:2025.10.18

「注文住宅でこだわりのマイホームを実現したいけれど、費用はなるべく抑えたい」「とにかく安く家を建てる方法を知りたい」という方は多いはず。

この記事では、注文住宅を安く建てるコツを建物・間取り・設備・土地選びの項目別に徹底解説します。あわせて、注文住宅のコストダウンをするときの注意点についてもご紹介します!ぜひ参考にしてみてくださいね。

【建物】注文住宅を安く建てるコツ

注文住宅を安くしたいなら、建物の構造や仕様の工夫が効果的です。ここからは、施工費や材料費を抑えるポイントを解説します。

窓・ドア・扉を減らす

注文住宅を安くする方法として効果的なのが、窓やドア・扉の数を減らすことです。窓やドアは1か所あたり数万円以上のコストがかかるため、必要最低限に抑えることで大幅なコストダウンが可能です。

採光や通風が十分に確保できている場合、デザイン性や居住性に影響が少ない窓から削減を検討することをおすすめします。窓を減らすことで壁の面積が増え、家具を配置しやすくなったり、耐震性や断熱性が高まりやすくなるメリットもありますよ。

また、クローゼットや収納の扉も見直すべきポイントです。目隠ししたい部分だけをロールスクリーンで仕切る方法を採用すれば、さらにコストを抑えられます。

なるべくシンプルな形状の家にする

建物の形状をシンプルにすることも、注文住宅を安くするために有効な方法です。正方形や長方形のように凹凸の少ない構造にすれば壁や屋根の面積が少なくなり、資材費や施工工程を削減できます。

複雑な形状にすると外壁や間仕切りが増えコストがかさむだけでなく、メンテナンス費用も高くなる傾向があります。シンプルな形状の家は外壁塗装など将来の維持管理費用も抑えやすいため、長期的に見ても経済的です。

バルコニーを付けない

バルコニーを付けなければ建築コストが下がるだけでなく、防水工事や将来のメンテナンス費用も不要になります。

現在の生活で室内干しが中心の方であれば、洗面所や2階ホール・専用のランドリールームを設けることでバルコニーの代替が可能です。家事効率を高めつつ、建築費を抑えられるため一石二鳥になりますよ。

平屋ではなく2階建てにする

2階建てを選択するのも有効です。平屋は一見シンプルで安価に思えますが、同じ延べ床面積を確保するためには広い土地が必要になります。さらに屋根や基礎の面積が大きくなるため、土地代や資材費がかさむケースが多いです。

一方で2階建てなら、限られた敷地でも必要な延べ床面積を確保しやすく、土地代・建築費のバランスが取りやすいメリットがあります。3階建て以上は構造計算や地盤補強など追加費用が発生するため、コストを抑えるなら2階建てが現実的です。

屋根の勾配を抑え天井を低くする

屋根の勾配や天井の高さは、それぞれ建築コストに直結します。屋根の勾配を緩やかにすれば、屋根材の面積が減り、材料費や施工費を抑えやすくなります。

また、天井を標準的な高さにすれば、壁面積や空調に必要な体積が小さくなり、建築費や光熱費を削減することが可能です。

【間取り】注文住宅を安く建てるコツ

注文住宅を安くする方法として、間取りの工夫は非常に重要です。水回りの配置や収納計画・部屋数や廊下の削減など、必要最小限の空間設計で建築コストを抑えるポイントを解説します。

水回りを1箇所にまとめる

キッチン・浴室・洗面所・トイレといった水回りを1箇所に集約すると、配管距離が短くなり設備費用や工事費用を削減できます。特に2階に水回りを設ける場合は、1階の水回りの真上に配置するのがコツです。

水回りが近接することで家事動線の効率化にもつながりますが、朝の混雑時に不便がないか事前にシミュレーションすることも大切です。

収納はデッドスペースを活用する

収納を増やすために壁や間仕切りを追加するとコストが上がります。そこでおすすめなのが、階段下や屋根裏などのデッドスペースを活用した収納です。

新たに床面積を増やさずに収納を確保できるため、建築コストを抑えながら片付けやすい家を実現できます。可動棚や収納ボックスを組み合わせれば、使い勝手の良い収納空間になります。

延べ床面積・部屋数を最小限にする

延べ床面積や部屋数を必要最低限に抑えることも、注文住宅を安くする方法のひとつです。部屋数が増えると壁や建具の資材費が増加し、工期も長くなるためコストアップの要因となります。

特に子ども部屋は将来使わなくなる可能性があるため、間仕切りでフレキシブルに使える設計にするのがおすすめです。

廊下・壁を減らす

廊下や壁を減らすことで材料費や施工費を削減でき、居住スペースを最大化できます。部屋を仕切りすぎず、オープンプランにすることで空間の広がりを感じやすくなり、冷暖房効率の向上にもつながります。

必要に応じてカーテンや引き戸で間仕切りすれば、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応可能です。

【設備】注文住宅を安く建てるコツ

注文住宅を安くする方法のなかで、設備や内装の選び方は費用に直結する大切な要素です。標準仕様をベースに必要なオプションだけを加えたり、グレードを調整したりすることでコストを抑えながら快適な住まいを実現できます。

内装・設備は標準仕様を選ぶ

ユニットバスやシステムキッチン、フローリングなどの内装・設備は、グレードによって大きく価格差が生じます。同じメーカーの商品でも、標準仕様とオプション仕様では数十万円単位の差が出ることも珍しくありません。

注文住宅を安くする方法の基本は、施工会社が提案する標準仕様を採用することです。標準仕様はコストと機能のバランスが取れており、多くの家庭にとって十分な性能を持っています。

どうしてもこだわりたい部分がある場合は、施主支給(自分で設備を用意する方法)も検討できますが、施工会社によっては対応できない場合もあるため事前に確認しましょう。

設備のグレードを下げる

水回り設備や内装材は、グレードを一段階下げるだけで大幅なコスト削減が可能です。特にキッチン・浴室・トイレといった水回りは、グレードの違いによって倍以上の価格差が生じることもあります。

また、壁紙や床材もリーズナブルな素材を選べばトータルの建築費を抑えられます。ただし、頻繁に使用する場所や耐久性が求められる部分は、安さだけで選ばずに長期的なメンテナンスコストや快適性も考慮して選ぶことが大切です。

【土地選び】注文住宅を安く建てるコツ

注文住宅を安くする方法を考えるとき、土地の選び方で家づくり全体の費用が大きく変わります。土地の価格だけでなく、道路との高低差や水道・ガスなどの設備が整っているかまで確認することで、後からかかる工事費を減らして総額を抑えることができます。

余計なコストがかからない土地を選ぶ

土地価格が安くても、地盤改良や擁壁工事・水道・ガスの引き込みなどが必要な場合は総費用が高くなることがあるので注意が必要です。そのため、購入前に道路との高低差やライフラインの整備状況をチェックし、余計な工事費がかからない土地を選びましょう。

例えば、既に上下水道やガスが整備されている土地や、平坦で地盤が安定している土地を選ぶことで基礎工事や配管工事のコストを削減できます。土地の販売価格だけでなく、実際に建てるまでにかかる総費用を見極めることがポイントです。

エリアや条件を広げる

希望条件を絞りすぎると土地価格が高くなりやすいため、探すエリアや条件を少し緩和することをおすすめします。

例えば、人気の南向きや駅近にこだわらず間取りや採光計画を工夫することで、北向きや東向きの土地でも快適な住まいを実現できるでしょう。

また、駅を一つ離れる・郊外に目を向ける・建ぺい率や容積率に柔軟に対応するなどすることで、価格を抑えつつ、より条件の良い土地に出会えるかもしれません。

【その他】注文住宅を安く建てるコツ

注文住宅を安くする方法は、建物や間取りの工夫だけではありません。打ち合わせの進め方やオプションの扱い方・プランの選び方といったプロセス面でもコストを下げるポイントがあります。

打ち合わせの回数を減らす

注文住宅のプラン打ち合わせは回数が増えるほど人件費や設計費がかさみ、総コストに影響します。一般的には10~15回程度といわれていますが、こだわりが多い場合はさらに増えるケースも少なくありません。

コストを抑えるためには、家族内で間取りや設備の希望を事前に整理してから打ち合わせに臨むことが重要です。打ち合わせごとに議事録を残すことで、次回までの課題や決定事項を明確にでき、スムーズに進行できます。

ただし、回数を減らすことだけを目的にすると満足度が下がる恐れがあるため、優先順位を決めて効率的に進めるようにしましょう。

オプションはあとで追加する

注文住宅では、初期段階でオプションを詰め込みすぎると予算オーバーになりやすいです。特に外構工事や造作家具など後から追加できる設備や仕様は一旦保留にし、必要性を見極めたうえで追加する方法が、コストダウンにつながります。

例えば、庭やウッドデッキ・外構フェンスなどは入居後の生活に合わせて徐々に整備しても問題ありません。本体工事費を優先し、後で追加できる部分は柔軟に対応するようにしてみてくださいね。

セミオーダープランで注文住宅を建てる

セミオーダー型プランを選択することも有効です。完全自由設計のフルオーダーと違って建物の構造や基本プランがあらかじめ決まっているので、設計コストや工期を短縮でき、総予算を抑えやすくなります。

セミオーダーはフルオーダーほどの自由度はありませんが、内外装や設備・仕様の細部は選択可能で、こだわりたい部分に集中できるというメリットがあります。専門知識が必要な構造部分はプロに任せられるため、効率的かつ安心して家づくりを進められますよ。

規格住宅と比較しても自由度が高く、コストとこだわりのバランスを取りながら理想の住まいを実現できるので、近年ではかなり人気の方法ですよ。

注文住宅のコストダウンをするときの注意点

注文住宅の費用を下げたいと考えるときほど、注意すべきポイントがあります。 性能を落としすぎないことや、将来かかる維持費まで含めて考えることが大切です。今だけの安さではなく、長く住むことを前提に判断することがポイントです。

住宅性能を妥協するのは危険

断熱性・気密性・耐震性など、住宅性能に関わる部分を削ると将来的な後悔につながるリスクがあります。

例えば、断熱性能を下げると光熱費が高くなり、長期的には余計な支出を招く可能性があります。また、耐震性能を妥協すると大地震時に倒壊するリスクが高まるため、補修費用の負担が大きくなるおそれも。

性能面は削らず、ほかの部分で費用削減を検討するのが賢明です。

家を建てたあとの維持費も考慮する

家は建てた後も、修繕やメンテナンスといった維持費が継続的にかかります。初期費用を抑えるために設備や素材のグレードを下げすぎると、劣化が早まり補修費用がかさむ可能性があります。

初期費用と維持費のバランスを見極め、長期的にコストを抑えられる選択を心がけましょう。

家を建てる時期に気を付ける

建築費は、金利や資材価格の変動によって大きく左右されます。資材価格が高騰している時期や金利が上昇しているタイミングでは、建築費や住宅ローンの負担が増えるため注意が必要です。特に長期ローンを組む場合、わずかな金利差でも総返済額に大きな影響が出ます。

家づくりの計画は金利動向や資材価格をチェックし、コストが安定している時期を選ぶことをおすすめします。

ハウスメーカーの選択肢が少なくなる

コストを重視しすぎると、選べるハウスメーカーや工務店の数が限られる場合があります。近年は建築資材や人件費の高騰により、極端に安価な住宅を提供できる会社は少なくなってきました。

低価格を売りにしている会社では、オプションを追加しないと希望通りの仕様にならなかったり、アフターサービスが限定的な場合もあります。価格の安さだけを優先すると、住み始めてから不便さや追加費用が発生するリスクもあるため注意が必要です。

価格だけでなく、サポート体制や施工品質・将来的なメンテナンス性も含めて総合的に判断しましょう。

強引な値引き交渉をしない

建築費用の値引き交渉は一般的ですが、過度な値引きを迫ると施工品質やアフターサービスに影響する可能性があります。

材料の質を下げたり、工期を短縮することでコストを削る場合もあり、結果的に耐久性や住み心地を損なうリスクもあります。

建築会社は、完成後も定期点検やメンテナンスなど長期的な付き合いが続く関係です。相手に無理を強いるのではなく、常識の範囲で交渉して信頼関係を築くようにしましょう。

注文住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

注文住宅は、予算の立て方から土地探し・間取りやデザインの決定まで多くの工程が必要になります。そのため、初めて家づくりをする方の多くは「何から手を付ければよいのか」と戸惑いや不安を感じやすいです。

特に費用を抑えて理想の家を安く建てたい方には、専門家のサポートが不可欠です。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。

「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

施工実績は1,000件以上。「より良い家づくりをしたい」「岐阜で注文住宅を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスに一度お問い合わせください。