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注文住宅の平均坪単価はいくら?住宅のみ・土地込みの価格や、坪単価を左右する要素も
公開:2025.10.03
初めて家を購入される場合は「建てようとしている家の坪単価が高いのか安いのか分からない」というケースも多いでしょう。
この記事では、坪単価を考える重要性のほか、注文住宅の平均坪単価を紹介します。全国・首都圏・近畿圏・東海圏などの地域別に紹介しますので、ぜひ住宅を建てる際の参考にしてみてください。
そもそも坪単価とは?
坪単価とは、1坪(約3.3㎡)あたりにかかる建築費のことです。
注文住宅を建てるうえで、坪単価は「建築費の目安」として非常に重要な指標です。たとえば、坪単価70万円の住宅を30坪建てる場合、建物本体価格は約2,100万円となります。金額の計算がしやすいため、予算と建物のバランスを考える際に役立ちます。
坪単価は建築会社のホームページや広告にもよく使われていますが、設計費や外構費などを、実際に含まれている内容は会社ごとに異なる場合があります。
注文住宅を検討する際は、坪単価の意味と内訳をしっかり把握したうえで、コストと品質のバランスを見極めることが大切です。
注文住宅の平均坪単価
注文住宅の費用感をつかむうえで、平均坪単価を知っておくことは欠かせません。建物だけを対象にした場合と、土地代込みで考えた場合では、金額が大きく異なるため、目的に応じた比較が重要です。
注文住宅のみの場合
注文住宅の本体価格のみで見た場合、全国の平均坪単価は約106.9万円。注文住宅の平均建設費は全国で3,861万円、延床面積は約119.5㎡(36.1坪)です。このデータをもとに算出された坪単価が、106.9万円という数字になります。
地域ごとに見ると、首都圏が最も高く約115.1万円、続いて近畿圏が111.3万円、東海圏が106.3万円と続きます。その他の地域では坪単価は平均101.7万円と、やや抑えられた水準です。
これは地域の物価や施工費、需要と供給のバランスなどによって左右されます。たとえば、地価や人件費が高い都市部では、どうしても坪単価も高くなる傾向があります。
地域 | 平均建設費 | 平均住宅面積 | 平均坪数 | 平均坪単価 |
---|---|---|---|---|
全国 | 3,861万円 | 119.5㎡ | 36.1坪 | 106.9万円 |
首都圏 | 4,190万円 | 120.4㎡ | 36.4坪 | 115.1万円 |
近畿圏 | 4,142万円 | 123.2㎡ | 37.2坪 | 111.3万円 |
東海圏 | 3,893万円 | 121.0㎡ | 36.6坪 | 106.3万円 |
その他地域 | 3,623万円 | 118.0㎡ | 35.6坪 | 101.7万円 |
参考:「住宅金融支援機構│2023年度 フラット35利用者調査」
土地+注文住宅の場合
住宅取得には土地と建物の両方が必要です。そのため、土地を購入して注文住宅を建てたケースも含めたデータを見ることが重要になります。
全国平均の総費用は約4,902万円。そのうち建物本体にかかる費用は約3,405万円です。建物の平均面積は約111.2㎡(33.6坪)で、そこから計算された坪単価が101.3万円となります。
エリア別に見てみると、首都圏が約103.4万円、東海圏は100.8万円、近畿圏では99.5万円と、いずれも100万円前後の水準です。土地付き注文住宅の場合、土地に予算が割かれる分、建物本体の仕様が多少抑えられることが影響していると考えられます。
地域 | 平均建設費+土地取得費用 | 平均建築費 | 平均住宅面積 | 平均坪数 | 平均坪単価 |
---|---|---|---|---|---|
全国 | 4,902万円 | 3,405万円 | 111.2㎡ | 33.6坪 | 101.3万円 |
首都圏 | 5,679万円 | 3,402万円 | 108.8㎡ | 32.9坪 | 103.4万円 |
近畿圏 | 5,264万円 | 3,414万円 | 113.5㎡ | 34.3坪 | 99.5万円 |
東海圏 | 4,810万円 | 3,491万円 | 114.7㎡ | 34.6坪 | 100.8万円 |
その他地域 | 4,299万円 | 3,384万円 | 110.8㎡ | 33.5坪 | 101万円 |
参考:「住宅金融支援機構│2023年度 フラット35利用者調査」
注文住宅の坪単価を左右する要素
注文住宅の坪単価は一律ではありません。いくつかの要素によって大きく変動します。ここからは、注文住宅の坪単価を左右する要素を紹介します。
工務店かハウスメーカーか
建築を依頼する先が「工務店」か「ハウスメーカー」かによって、坪単価には明確な差が生まれます。
ハウスメーカーは全国規模で住宅を提供しており、企画型の間取りや仕様が中心です。大量生産によるコスト削減が可能な一方、広告費や展示場の運営費などが価格に反映されるため、坪単価は高めになる傾向があります。
一方、地域密着型の工務店は、設計や施工の自由度が高く、間取りのカスタマイズがしやすいのが魅力です。仕様によって価格帯は幅広くなりますが、広告費や中間マージンが少ないぶん、コストパフォーマンスが高い家づくりが可能です。
依頼先によってサービス内容や品質も異なるため、坪単価だけでなく「どこまで柔軟に対応してくれるか」という観点も重要になります。
住宅の構造
住宅の構造は、耐震性や断熱性とともに、建築コストにも大きく関わります。
一般的に、木造住宅は構造が比較的シンプルで施工性も良く、坪単価は抑えやすいのが特徴です。一方で、鉄骨造や鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐久性・防火性に優れるものの、材料費や施工手間がかかるため、坪単価は高めになります。
木造住宅の中でも、在来工法やツーバイフォー工法など、工法の違いによっても価格が変わります。特に高断熱高気密の仕様を取り入れる場合、追加費用が発生することもあります。
構造は家の性能に直結する部分でもあるため、費用とのバランスを取りながら、将来の住みやすさやメンテナンス性まで考慮して選ぶことが大切です。
建物のデザイン
注文住宅の魅力のひとつが「自由設計」ですが、デザイン性の高さは坪単価の上昇要因になります。
たとえば、吹き抜け・勾配天井・複雑な屋根形状・スキップフロアといった意匠性の高い設計は、構造の工夫や追加の資材、施工の手間が必要になるため、その分コストもかさみます。
また、窓の配置や開口部の大きさ、外壁材の種類などによっても価格は大きく変動します。シンプルな総2階建ての四角い家と比べると、デザイン性の高い住宅は坪単価が10万円以上高くなるケースも珍しくありません。
見た目の美しさや個性を重視したい方は、あらかじめ「どこまでのこだわりにコストをかけるのか」を整理しておくと、予算オーバーを防ぎやすくなります。
設備のグレード
キッチン・バス・トイレ・床暖房など、住宅設備のグレードによっても坪単価は大きく変動します。
標準仕様の設備を選べばコストは抑えられますが、最新機能を備えた高性能な設備やブランド製品を導入すると、その分価格は上がります。たとえば、キッチン1つとっても、ワークトップの素材(人工大理石/ステンレス/セラミック)や、食洗機・オーブンの有無で数十万円単位の差が生まれます。
また、太陽光発電や蓄電池、床暖房、スマートホーム機能などを追加すると、建物全体の価格に影響を及ぼします。これらの費用が「坪単価」に含まれていない場合もあるため、見積書で確認することが大切です。
設備は日常の快適さを左右するポイントでもあるため、「どこにこだわり、どこでコストを抑えるか」を見極めることが予算管理のカギとなります。
注文住宅の購入をご検討中なら、グランハウスへご相談ください!
注文住宅は自由度が高い反面、予算や間取り、土地選びなど悩みも多く、不安を感じる方も少なくありません。坪単価という数値だけにとらわれず、どこにどれだけの価値をかけるかを見極めることが、満足度の高い家づくりにつながります。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。
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