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注文住宅、土地代込みの建築予算相場はいくら?予算別の特徴やオーダーのコツも
公開:2025.10.17
「土地代込みで注文住宅を建てるにはいくら用意すればいい?」「土地代・建築工事費用のバランスってどのくらい?」注文住宅を建てる際、このような悩みを抱える人は多いのではないでしょうか?
この記事では、全国の土地代込みの注文住宅の平均費用相場や土地代・建築工事費用の費用バランスの考え方を徹底解説!あわせて、予算内で注文住宅を手に入れるコツや注意点もご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
土地代込みの注文住宅の平均予算は?
注文住宅を建てるには、建物だけでなく土地代込みでどれくらいの費用が必要かを把握することが大切です。予算計画は複雑になりがちですが、まずは地域ごとの相場を知ることが第一歩です。ここでは、土地代込みの注文住宅にかかる平均的な費用をご紹介します。
全国の土地代込みの注文住宅の平均費用相場
「2024年度フラット35利用者調査」によると、全国の土地+注文住宅の平均価格は約5,007万円です。
地域別では、首都圏が最も高く5,464万円、次いで近畿圏が4,935万円、東海圏が4,692万円、その他の地域が4,522万円となっています。
地域・都道府県 | 土地+注文住宅の平均価格 |
---|---|
全国 | 5,007.1万円 |
首都圏 | 5,464.7万円 |
近畿圏 | 4,934.7万円 |
東海圏 | 4,692.0万円 |
その他の地域 | 4,521.8万円 |
特に土地価格は都市部と地方で大きく異なり、地域ごとの相場が予算全体に大きな影響を与えます。首都圏のような不動産価格が高いエリアでは、土地代が予算の多くを占める傾向があり、同じ予算でも建てられる家の条件が変わってきます。
そのため、注文住宅の計画を立てる際には建築地の土地価格を考慮したうえで予算配分を検討することが重要です。
土地代込みの注文住宅の建築予算相場はいくら?
注文住宅を検討する際に欠かせないのが、土地代込みでの予算相場を把握することです。
建物本体の費用だけでなく、土地の取得費も含めた総額で計画する必要があります。特に都市部と地方では土地価格に大きな差があり、同じ金額でも建てられる家の条件が大きく異なります。
土地代・建築工事費用の「費用バランス」と「予算相場」
地域 | 家の建設費 | 土地の取得費 | 総費用 |
---|---|---|---|
全国平均 | 3,512.0万円 | 1,495.1万円 | 5,007.1万円 |
首都圏 | 3,406.2万円 | 2,058.5万円 | 5,464.7万円 |
近畿圏 | 3,336.7万円 | 1,598.0万円 | 4,934.7万円 |
東海圏 | 3,598.5万円 | 1,093.5万円 | 4,692.0万円 |
その他の地域 | 3,549.1万円 | 985.0万円 | 4,534.1万円 |
注文住宅を建てる際には、建物の工事費用と土地の購入費用を合わせた「総予算」を考えることが重要です。
一般的には、建物:土地=6:4〜7:3の比率が望ましいとされ、このバランスであれば、建物に必要な性能や仕様を盛り込みやすくなります。結果として、住宅の満足度も高くなる傾向があります。
実際に「2024年度 フラット35利用者調査」によれば、全国平均では建設費が3,512万円、土地取得費が1,495万円で、合計は約5,007万円。この数値からも、建物7:土地3に近いバランスで予算が組まれていることがわかります。
土地代と建築費の適切な配分を意識することで、資金計画に無理が生じにくくなり、理想の住まいづくりへとつながります。
【土地代込みの予算別】どんな注文住宅が建てられる?
注文住宅を建てる際、「土地代込み」でどの程度の住宅が建てられるのかを予算別に把握することは、資金計画の大きな指針になります。全国的な相場と照らし合わせながら、予算ごとの注文住宅の特徴と建て方のポイントを紹介します。
予算1,000万円台の場合
27.68坪で1000万円台の家を建てた建築事例です。
全国平均の相場と比較すると、1,000万円台の予算は非常に限られており、建てられる注文住宅はコンパクトな平屋や小規模住宅が主流になります。費用を抑えるためには、土地価格が安価なエリアを選ぶことが前提です。
また、ローコスト住宅に強いハウスメーカーや工務店を活用することも大切です。限られた予算の中でも、断熱性や耐震性といった基本性能はしっかり確保しましょう。
予算2,000万円台の場合
36.51坪で2000万円台の家を建てた建築事例です。
2,000万円台になると多少の余裕が生まれますが、注文住宅の土地代込み相場と比べれば依然として少なめです。シンプルな設計とコンパクトな間取りが前提となり、オプションや仕様の追加には限界があります。
この予算帯では、建物と土地のバランスを考慮しコストをかけるポイントと削るポイントを見極めることが求められます。
予算3,000万円台の場合
41.08坪で3000万円台の家を建てた建築事例です。
全国相場に近づく3,000万円台では、ハイグレードな設備やデザインにも部分的にこだわれるようになります。希望の仕様すべてを実現するのは難しくても、外観やインテリアに個性を持たせることが可能です。
この予算帯で理想の家を建てるコツは、優先順位を明確にして妥協すべき部分とこだわる部分を明確にすることです。土地も比較的安価な場所を選ぶことで、建物により多くの費用をかけられます。
予算4,000万円台の場合
36.57坪で4000万円台の家を建てた建築事例です。
4,000万円台になると、土地代込みでも多くの希望を実現できる注文住宅が建築可能になります。建物のデザインや間取り・設備にも幅広い選択肢が生まれ、性能面でも高水準の住まいを目指せます。
ただし、土地代が高いエリアでは建築費用が圧迫されるため、できるだけ安価な土地を見つけることがポイント。注文住宅で大切なのは、予算内で最大限の満足度を得るための計画性です。
予算5,000万円台の場合
5,000万円台の予算があれば、土地代込みでも理想に近い注文住宅を建てることが可能です。デザイン・設備・間取り・性能のすべてにおいて高いレベルを追求できるでしょう。
しかし、予算があるからといって無計画に仕様を盛り込むと、費用が膨らむ原因になります。優先順位を明確にして、コストコントロールを意識することをおすすめします。
注文住宅の土地購入にかかる費用の種類
注文住宅を土地代込みで建てる場合、土地購入に関する費用は「土地代」だけではありません。実際には、土地取得時に発生するさまざまな諸費用も含めて予算を考える必要があります。
土地代込みの相場を正しく把握するためにも、以下の費用項目を理解しておきましょう。
土地購入時にかかる主な費用
- 土地代金
- 仲介手数料(売買価格×3%+6万円+消費税)
- 売買契約書の印紙代
- 登記費用(所有権移転登記など)
- 地盤調査・境界線確定費用
- 不動産取得税
多くの場合、土地は不動産会社を通じて購入するため仲介手数料が発生します。売買価格に応じて金額が決まるので、相場を把握する際は注意が必要です。
また、契約書の印紙代や登記費用といった諸経費は、一般的に土地価格の5〜10%程度かかると言われています。加えて、地盤調査や隣地との境界線確定などが必要な場合は、別途費用が発生します。
さらに、土地を取得すると後日「不動産取得税」が課税され、登記完了から4〜6ヶ月後に納税通知書が届く仕組みです。
注文住宅の予算を土地代込みで考える際には、これらの見落としがちな費用も含めたうえで全体の資金計画を立てることが重要です。
予算内で注文住宅を手に入れるコツや注意点
注文住宅を土地代込みで検討する際、理想の住まいを予算内で実現するためには、相場だけでなく細かな費用項目や計画の立て方にも注意が必要です。ここでは、予算を有効に活用するための具体的なポイントをご紹介します。
付帯工事費や諸費用も入れて計算する
注文住宅の予算を立てる際には、土地代と建築費だけでなく「付帯工事費」や「諸費用」も含めて計算する必要があります。これらを見落とすと、最終的に相場を超えてしまうケースもあるため注意が必要です。
付帯工事費には、水道や電気の引き込み工事・ガス工事・照明やエアコンの設置、外構工事などが含まれます。目安は、建築総費用の15〜20%程度です。
また、諸費用として、地盤調査費・建築確認申請料・登記費用・住宅ローン手数料や保険料などが発生します。これには建築総費用の約5〜10%がかかります。多くの諸費用は住宅ローンに含められないため、現金としての自己資金を1割ほど用意しておくのが安心です。
土地にお金をかけすぎないようにする
土地代込みで注文住宅を建てる場合、「土地:建物=3:7」が予算配分の目安とされています。立地や利便性を重視して土地代に多くかけすぎると、建物に必要な予算が不足して断熱性や耐震性など住宅の基本性能が犠牲になるおそれがあります。
結果として、住み始めてから光熱費や修繕費がかさむなど住宅にかかる生涯コストが高くなる可能性もあるので、バランスの良い予算配分を意識することが重要です。
毎月の住宅ローン返済額も考えて予算を立てる
注文住宅の予算を検討する際には、借入可能額だけでなく「毎月無理なく返済できる金額」から逆算するのが理想的です。将来の教育費や生活費・老後資金なども見据えて、返済負担が家計を圧迫しない範囲で住宅ローンを組む必要があります。
また、家づくりの計画を進めたあとでローンが通らないという事態を避けるためにも、早めに金融機関でシミュレーションを行い、現実的な予算の上限を把握しておきましょう。
注文住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!
注文住宅を土地代込みで検討する際は、「いくらかかるのか」「予算内で理想の家を建てられるか」と悩む方が多く、初めての家づくりでは不安がつきものです。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
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