家づくりの流れ・スケジュール

土地なしで注文住宅を建てる流れとは?期間や費用目安も紹介

公開:2025.10.11

「土地を持っていないけれど、注文住宅ってどうやって建てるの?」「まずは何から始めればいい?」上記のような不安や悩みを抱えている方は非常に多いです。結論、土地がない状態からでも、注文住宅づくりはスムーズに進められます。

本記事では、予算の立て方から土地と住宅会社の選び方、契約、ローン、着工、引き渡しまでの一連の流れを丁寧に解説

建築条件付き土地やつなぎ融資など、知っておきたいポイントもまとめています。土地なしでの注文住宅の進め方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

土地なしで注文住宅を建てる流れ

ここからは、土地なしの状態から注文住宅を建てるまでの具体的な流れと注意点、費用の目安について解説していきます。

1.土地・建物を合わせた予算総額を決める

最初に行うべきは資金計画の立案です。土地と建物に加えて、登記・引越し・仮住まい費用・地盤改良費用などの「諸費用」も含めた総予算を決めましょう。

予算例(全国平均)

  • 土地代:約230万円
  • 建物代:約3,861万円
  • 諸費用:約124万円

予算を立てる際は、不動産取得税・登録免許税・固定資産税などの、税金関連の支出も忘れずに計画しておくことが重要です。購入後に発生する税金を見越して、余裕を持った資金計画を立てましょう。

2.予算の範囲でどんな家づくりをしたいか考える

次に「どんな家を建てたいか」を家族で話し合い、希望を明確にします。以下のような観点から優先順位を整理しておくと、土地や施工会社選びもスムーズです。

  • 平屋か2階建てか
  • 間取りの考え方(子育て・趣味重視など)
  • 住宅性能(断熱性・耐震性)
  • 外観デザインの好み

また、限られた予算の中でも、住宅の性能面に注目することで、将来的な負担を軽減できます。たとえば、省エネ性能の高い住宅を選べば、住宅ローン減税やZEH補助金の対象になる可能性があり、初期費用を抑えることも可能です。

長期的なランニングコストや制度の活用も視野に入れ、賢い家づくりを検討しましょう。

3.ハウスメーカー(工務店)に相談する

家づくりの依頼先も重要です。依頼先は大きく分けて以下の3つがあります。

種類 特徴
ハウスメーカー 品質・保証が安定、工期も短め
工務店 地域密着で柔軟な対応・コストダウン可
設計事務所 デザイン性重視、費用は高め

ハウスメーカーは、全国展開している企業が多いのが特徴です。保証内容が充実しており、工期も比較的短く済みます。工務店は、地域に根ざしているため柔軟な要望に応じやすく、コスト面でも抑えやすい点がメリットです。

設計事務所は、費用は高くなる傾向がありますが、デザイン性に優れ、個性を重視した家づくりが可能です。

土地がなくても相談可能な会社も多いため、住宅展示場を訪れたり、ネットで評判を確認したりしながら複数社に相談して比較しましょう。

4.土地・ハウスメーカー(工務店)を決める

ハウスメーカーの選定と並行して土地探しを進めます。その際は、希望エリアの学区・交通の利便性・土地の形状や方位・建築条件の有無などを確認しましょう。

特に「建築条件付き土地」は注意が必要です。これは、あらかじめ指定された建築会社でしか家を建てられない土地のことで、土地価格が比較的安い反面、自由設計に制限がある場合があります。

施工会社と連携し、希望の家が建てられるかどうかを相談しながら進めると、安心して家づくりを進められます。

5.注文住宅の設計プランを決める

土地が決まったら、ハウスメーカーと打ち合わせを重ねて建物の設計に進みます。間取り・動線・採光・通風・断熱・耐震性能・設備・インテリアの仕様などを細かく決定していきます。

打ち合わせは10~20回程度行われることもあり、現在のライフスタイルだけでなく将来まで見据えた計画が必要です。注文住宅はこだわるほど費用も増えるため、優先順位をつけて予算とのバランスを取りながら進めましょう。

設計図面は建築の基礎となるため、着工後の変更は難しく追加費用が発生する可能性もあります。納得のいく最終図面を完成させるためにも、設計士やインテリアコーディネーターと相談しながら慎重に進めることが大切です。

6.土地や住宅の売買契約を締結する

設計がある程度固まり、購入する土地や施工会社が決まったら、土地売買契約と工事請負契約を結びます。

契約時には価格の5〜10%程度の手付金を現金で求められる場合があります。金融機関の融資実行前に支払うケースも多いため、契約書の内容をしっかり確認しておきましょう。

7.住宅ローン審査を受ける

契約後は住宅ローンの本審査に進みます。注文住宅では、土地購入時・建物の着工時・建物の完成時という、3つのタイミングで費用が発生します。

そのため、金融機関によっては「つなぎ融資」や「土地先行融資」などの利用が必要になる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

また、住宅ローンには「住宅ローン控除」制度があります。これは、一定の条件を満たす住宅を購入・リフォームした場合に、年末のローン残高に応じて所得税が控除される制度です。

返済期間10年以上ある・床面積50㎡以上の建物など、年末時点での居住などが主な要件です。対象ローンは銀行など限られた機関からの借入に限られ、親族や自社からの借入は対象外です。

8.着工〜引き渡し

住宅ローンの融資が下りたらいよいよ着工です。工事期間は約4〜6ヶ月が一般的。基礎工事から上棟、内装工事と進み、竣工後に最終チェック(施主検査)を行い、問題がなければ引き渡しとなります。

土地なしで注文住宅を建てる際に知っておきたいポイント


建築条件付き土地のメリット・デメリット

メリット

  • 土地代が比較的安い
  • 建物とセットで検討しやすい
  • 工期が短い場合がある

デメリット

  • 建築会社が限定される
  • 自由設計に制限がある場合がある
  • こだわりが強い場合は、制約内容をよく確認することが大切です。

費用を支払うタイミング

注文住宅の支払いスケジュールは以下のようになります。

  • 土地契約時:手付金
  • 建物契約時:契約金
  • 着工時・中間金・完成時:分割支払い
  • その他:登記・仮住まい・引越し費用など

また、土地購入時には「不動産取得税」、建物完成後には「固定資産税」などが発生します。納税のスケジュールも含めて、資金はしっかり管理しておきましょう。

つなぎ融資

住宅ローンが建物完成時に実行される場合、それまでの費用(例:土地購入費や着工金)を一時的に立て替えるのが「つなぎ融資」です。

特徴

  • 金利は年2〜4%程度とやや高め
  • 建物完成後に住宅ローンへ切り替え
  • 手続きや金利負担を事前に確認しておくと安心

土地なしで注文住宅を建てる場合の費用相場


注文住宅の費用はエリアや条件により大きく異なります。以下は全国平均の一例です。

地域 所要資金 建設費 土地取得費 自己資金割合
全国平均 約3,861.1万円 約3,861.1万円 約699.0万円 約18.1%
首都圏 約4,190.2万円 約4,190.2万円 約878.4万円 約20.9%
近畿圏 約4,142.1万円 約4,142.1万円 約845.1万円 約20.4%
東海地方 約3,893.4万円 約3,893.4万円 約647.9万円 約16.6%

土地代が高い地域では、全体費用の3〜4割が土地に充てられることもあります。そのため、建物と土地のバランスには十分注意してください。

岐阜・愛知・三重の注文住宅はグランハウスへご相談ください

ここまで、土地なしで注文住宅を建てる流れを紹介してきました。

土地なしでも注文住宅を建てることは可能ですが、土地の購入と建物の建築を同時並行で進めていく必要があるため、どのような流れで、どのような手続きを行うのかを事前に理解しておくことが大切です。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

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