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注文住宅の収納計画の立て方|人気の高い収納スペースや失敗しない収納計画のポイントも徹底解説
公開:2025.11.05
注文住宅の失敗で多くあげられるのが、収納に関する後悔。
・完成してから、多すぎる少なすぎると後悔したくない
・そもそも収納計画ってどうやって立てたらいいの?
このような疑問を抱えている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅の収納計画の立て方を徹底解説します。人気の高い収納スペースや失敗しない収納計画のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
注文住宅の収納計画の立て方

マイホームづくりで意外と悩むのが収納計画。収納量・場所・形状を工夫することで暮らしやすさがかなり変わりますので、間取りやインテリアと同じくらい、慎重に考えたいポイントです。
ここでは、注文住宅の収納計画を立てる際の基本的な考え方を整理しました。
必要な収納量を必要な場所に
収納計画の第一歩は、どれだけの収納が必要かを知ることです。
一般的には延床面積の10〜15%が目安とされていますが、家族構成やライフスタイルによって最適な量は変わります。たとえば、趣味の道具や季節ごとのイベント用品が多い家庭では、標準的な収納量では足りない場合もあります。
また、収納は量だけでなく配置も大切です。使う場所のすぐ近くに収納があると、日常の動作がスムーズになり片付けも簡単になります。逆に必要な場所から遠い収納は結局使われなくなり、あるのに不便と感じる原因になります。
まずは今の住まいでの不足や不満を洗い出し、必要な収納量を見極めましょう。
ライフスタイルの変化に対応できる自由度とゆとりを
収納は今の暮らしだけでなく、将来の変化も考えて計画することが大切です。子どもの成長に伴い衣類や学用品が増えたり、趣味の道具や在宅ワークの用品が増えることもあります。
また、子どもの進学や進級で収納が不足すると部屋が散らかりやすくなるため、最初から余裕を持たせることをおすすめします。
例えば収納スペースを少し広めにしたり、棚の高さを後から調整できるようにしておくと便利です。固定的な収納だけでなく、可動式の棚や可変性のある収納を組み込むことで、暮らしの変化に柔軟に対応できるでしょう。
このように現在と将来を見据えたゆとりある収納計画が、長く快適に暮らすためのポイントです。
収納するアイテムに合わせてつくる
収納は何を入れるのかを基準に考えると失敗しにくくなります。例えば衣類をしまうならハンガーパイプや引き出し、掃除機や大型家電なら高さと奥行きが必要です。細かい日用品は棚やボックスで区切った方が整理しやすいでしょう。
また、アイテムの特徴によって開き戸・引き戸・オープン収納など適したスタイルも変わります。出し入れ頻度が高い物はワンアクションで取り出せる収納が便利ですし、季節家電や思い出の品など長期保管する物は奥行きのある収納が向いています。
どの部屋にどんな物を収納するのかを具体的にイメージして収納設備を計画すれば、日常生活にフィットした収納が実現できます。
利用頻度を考える
収納計画では、どのくらい使うかといった利用頻度を意識することも重要です。
例えば毎日使う物を奥にしまってしまうと取り出しに手間がかかり不便ですが、逆に年に数回しか使わない物を生活空間の近くに置くと、場所を取ってしまい効率が悪くなります。
掃除道具は各階や使用場所の近くに収納する・アウトドア用品や季節の飾りは小屋裏や納戸などにまとめるなど、収納の場所と中身の頻度を対応させることで、家全体がすっきり保たれますよ。
注文住宅で人気の高い収納スペース
家づくりにおいて収納の充実は暮らしやすさを大きく左右します。特に注文住宅では、間取りやライフスタイルに合わせて、自由度の高い収納計画を立てられるのが魅力です。
ここでは注文住宅で人気の収納スペースの中から6つの収納スペースをを詳しくご紹介します。
シューズクローク

シューズクロークは玄関横に設ける大容量の収納スペースで、靴だけでなくアウトドア用品やベビーカー、ゴルフバッグなどもまとめて片付けられるのが大きな特徴です。
土間続きのタイプなら靴を脱がずに出入りできるため、外で使ったものをそのまま収納でき、家の中を汚さずに済みますよ。
最近では、玄関からシューズクロークを通ってそのまま室内に入れるウォークスルータイプも人気。帰宅時に荷物を置き、靴を片付け、手洗いやリビングへと自然な動線で移動できるため、生活のしやすさが格段に高まります。
パントリー

パントリーはキッチンに隣接して設ける食品庫のこと。キッチンから直通の収納スペースなので、日用品や調理器具をストックするのに便利な空間です。
また、常温保存ができる食品・缶詰・レトルト・飲料水などをまとめて収納できるので、買い置きが多い家庭や共働き世帯にとって心強い存在となります。
さらに棚板の高さを変えられる可動棚を取り入れれば、収納するものに合わせて使いやすく調整可能。キッチンのすっきり感を保ち、毎日の料理をスムーズにしてくれます。
ファミリークローゼット

ファミリークローゼットは、家族全員の衣類をまとめて収納できる大容量のスペース。
個室ごとにクローゼットを分けるのではなく、ひとつの部屋に集めることで、洗濯物をしまう・出すの作業が一か所で完結し、家事効率が良くなります。特にランドリールームや洗面所の近くに配置すると洗濯後すぐに収納可能なので、便利ですよ。
家族の生活リズムを考えた共用クローゼットは、忙しい共働き世帯にも人気です。
壁面収納

壁面収納は、部屋の壁一面を収納スペースとして活用する収納方法です。
天井までの高さを生かして棚やキャビネットを設けることで、省スペースながら大容量の収納が可能になります。特にリビングや書斎で採用されることが多く、本や雑貨、テレビ周辺機器などをまとめて片付けられる点が魅力です。
さらに扉付きにすれば生活感を隠してすっきりとした空間を保てますし、オープン棚ならお気に入りの小物やインテリアを飾るディスプレイとして楽しめます。
造作家具として間取りに合わせて設計できるため、既製品では難しいフィット感と統一感を出せるのも注文住宅ならではです。
階段下収納

階段下収納は、階段下のデッドスペースを活用した効率的な収納方法です。比較的コンパクトな空間ながらも、工夫次第で多用途に使えます。
例えば、奥行きのある形を生かせば、掃除機や季節家電、スポーツ用品などをまとめてしまうことも可能です。
また、扉を引き戸や折れ戸にすると、狭い空間でも出し入れがしやすくなります。小さなお子さんのおもちゃ収納や日用品のストック置き場としても重宝しますし、ペットの専用スペースとして活用する家庭もあります。
ちょっとした工夫で暮らしの利便性がぐっと高まり、設置する住宅のタイプも幅広いため、狭小住宅やコンパクトな間取りにも取り入れやすいですよ。
小屋裏収納

小屋裏収納は、屋根裏部分の空間を利用してつくられる収納スペースです。普段使わないものをまとめてしまっておけるため、生活空間をすっきり保てます。
たとえば、季節ごとの衣類や布団、クリスマスツリーや雛人形といった年中行事の飾りなど、大きくて出番の少ない物を収納するのに最適です。
天井高や床面積によっては物置として扱われるため、固定資産税の対象外になる場合もあり、経済的なメリットがあるのも魅力です。
失敗しない!注文住宅の収納計画のポイント
注文住宅を建てる際に意外と悩むのが「収納計画」です。収納が少なすぎると物があふれてしまい、逆に多すぎても生活動線を圧迫し、使い勝手が悪くなってしまいます。
収納は単なる「物をしまう場所」ではなく、暮らしを快適にするための大切な仕組みです。
ここでは、失敗しない収納づくりのために押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
動線を考慮した収納配置にする

収納を計画するときは「どこに置くか」が大切です。量を確保しても使いにくい場所にあると、結局は活用されなくなってしまいます。
例えば、玄関近くには靴やコートをしまえる収納、キッチン周りにはパントリーや食器棚など、日常の動線に合わせた配置が理想です。
また、家事動線を意識することで効率も大きく変わります。洗濯から干す、しまうまでをスムーズに行えるよう、ランドリールームとクローゼットを近くに設けるのもおすすめです。
収納は「使う場所の近くに配置する」ことを基本に考えると、自然と快適な暮らしにつながります。
造作収納を上手に活用する
既製品の家具に頼るだけでなく、造作収納を取り入れると暮らしが格段に便利になります。
造作収納とは、壁面や空間に合わせてオーダーメイドでつくる収納のこと。サイズや形を自由に決められるので、無駄なスペースを減らし、部屋をすっきり見せる効果があります。
たとえば、階段下や壁のくぼみなどデッドスペースを利用した収納は、限られた空間を有効活用する代表例です。書斎やリビングの壁一面を本棚にしたり、キッチンに合わせて調理器具がぴったり収まる棚を設けたりするのも人気です。
また、造作収納はインテリアとの一体感も出しやすく、見た目にも美しい仕上がりになります。家具を買い足さずに済むため、部屋がごちゃつきにくいのも魅力です。注文住宅だからこそできる工夫として、計画段階から検討してみましょう。
多すぎる収納に注意
収納は多いほど便利と思いがちですが、実はそうとも限りません。収納が過剰にあると居住スペースが狭くなり、生活動線も複雑になります。また、スペースがある分だけ物をため込みやすくなるため、かえって片付かないという失敗例もあります。
例えば、広すぎるウォークインクローゼットをつくっても、奥の方が使いづらくデッドスペースになってしまうことがあります。収納は「必要な量を把握したうえで確保する」ことが基本です。
家族の持ち物をリストアップし、どの部屋でどのくらい使うのかを考えて配置を決めると、過不足のない収納計画になりますよ。
1階の収納スペースを充実させる
生活の中心になる1階は、日用品や食料品、掃除道具などを頻繁に使う場所でもあります。そのため、1階にしっかりとした収納スペースを設けておくと、暮らしの快適さが大きく変わります。
例えば玄関横にはシューズクロークを設ければ、靴や傘、ベビーカーやアウトドア用品まで整理でき、散らかりにくくなります。キッチン横にはパントリーを設けて食品や日用品をストックしておけば、買い置きや防災備蓄にも対応可能です。
また、リビング近くには家族が使う文房具や日用品をまとめる収納をつくると、あちこち探す手間も減ります。
1階の収納は動線上に必要なものをしまえる配置がポイント。収納量だけでなく、出し入れのしやすさを意識して計画すれば、家事も身支度もスムーズになり、ストレスの少ない暮らしが送れるでしょう。
扉をつけない収納でタイムロス!
扉をあえて付けない収納は、家事や日常の動作を効率化できる大きなメリットがあります。
例えば、扉を開け閉めする手間が省けるため、衣類や日用品をサッと出し入れでき、時間のロスを防げます。小さなお子様や高齢の方でも扱いやすく、家族全員がストレスなく使える点も魅力です。
さらに、収納の中身がひと目で確認できるため、どこに何があるかが分かりやすく、探し物の時間を短縮できます。
デザインの面でも、見せる収納として工夫すれば雑貨や日用品がインテリアの一部になり、生活感を抑えつつおしゃれに演出することもできます。
通気性のあるので湿気やカビのこもりにくさも、扉を省いた収納の利点といえるでしょう。生活動線をスムーズにし、家事の効率を高めたい方にとって、扉なし収納は非常に有効な選択肢です。
ただし、扉を付けない収納はホコリが溜まりやすく、見た目も散らかって見えることがあるため、設置後はこまめに掃除や片づけをするようにしましょう。
外の物置も活用する
収納は家の中だけでなく、外に設ける物置も大切です。
例えば庭や駐車スペースに物置を設置すれば、普段使わないアウトドア用品や自転車のメンテナンス道具、季節ごとのガーデニング用品などをまとめて保管できます。
室内に持ち込むと邪魔になる大きな物や、土や水で汚れる可能性がある道具は、外の物置に収納するのが最適です。
また、外に収納があると家の中をスッキリ保てるだけでなく、必要なときにすぐ取り出せる利便性もあります。例えば、雪かき道具を玄関近くの物置に入れておけば、冬の朝もスムーズに雪かきができます。
加えて物置はサイズやデザインの種類も豊富で、住宅の雰囲気に合わせやすい点もメリットです。気に入ったサイズやデザインを選んで自由に対応してください。
外の物置を活用し、家の中と外の収納をバランスよく配置することで、快適で整った暮らしができるでしょう。
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収納は、暮らしのストレスを減らし、家事や生活の効率を高めるために大切な設備です。しかし、日々使うものだからこそ、建築段階で生活導線や収納量などをきちんと精査する必要があります。
グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。
「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。
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