家づくりの流れ・スケジュール

注文住宅が完成するまでの流れ・期間|支払いの流れや失敗しないコツも

公開:2025.10.11

注文住宅は、予算の検討から引き渡しまで約9ヶ月〜1年程かかります。

完成まで長い時間がかかるからこそ、想定していたスケジュール通りに住宅の引き渡しを受けるためには、家を建てる流れや工程ごとの所要期間を知り、事前に準備しておくことが必要ですね。

この記事では、注文住宅が完成するまでの流れ・各工程の所要期間・必要書類・失敗しないコツを紹介します。注文住宅の購入を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

注文住宅の購入の流れ

注文住宅の購入は、人生の中でも大きな買い物です。さらに完成までには多くのステップと時間がかかるため、スムーズな引っ越しをする上でも流れをしっかり把握することが大切です。

ここからは、家づくりの基本的な流れを8つのステップに分けて解説します。

1. 完成イメージから予算を立てる(1ヶ月〜)

最初に取り組むのは、家族で理想の住まいのイメージを話し合い、完成イメージを明確にすることです。Webサイトや雑誌で間取りや外観の事例をチェックしながら、「どんな暮らしがしたいか」を考えていきましょう。

イメージが固まったら、自己資金や住宅ローンの借入可能額をもとに、建築費用・土地代・諸費用を含めた予算を立てます。この段階で現実的な資金計画を組むことが、後々のトラブル回避にもつながります。

2. 工務店・ハウスメーカーを探す(1ヶ月程度)

家のイメージや予算が決まったら、実際に家を建てる依頼先を検討しましょう。大手ハウスメーカーは品質や保証面で安心感があり、工期が短い傾向があります。

一方、地域密着型の工務店は費用を抑えやすい反面、会社によって技術や対応に差があるため慎重に選ぶ必要があります。

ただし、きちんとした工務店を選べば、設計の自由度が高いため理想の住まいを実現しやすいです。いきなり依頼先を決めるのではなく、まずは複数の会社に相談し、相性や対応の丁寧さも含めて比較・検討していくことをおすすめします。

3. 土地を探す(1〜3ヶ月程度)

あらかじめ土地があれば、このステップは不要ですが、土地が未決定の場合は建築会社探しと並行して土地探しを行います。インターネットでの検索や不動産会社への相談に加え、工務店・ハウスメーカーに土地探しを依頼することも可能です。

土地の購入費用と建築費用のバランスを考慮し、予算内で理想の住まいが実現できるかを確認しながら進めてみるのが良いかもしれません。また、候補の土地に家が建てられるか、形状や地盤、建ぺい率・容積率など法的条件も確認が必要です。

4. 間取りの設計と見積もり(2〜3ヶ月程度)

依頼先候補を数社に絞ったら、希望条件に基づく間取りプランと見積もりを作成してもらいます。見積もりは建築費だけでなく、付帯工事や設備、諸費用も含めて詳細に確認しましょう。

また、複数のプランを比較することで、理想により近いプランを選ぶことができます。この段階では、追加費用や変更点がないかをよくチェックし、納得いくまで打ち合わせを重ねることが大切です。

5. 住宅ローンの審査(〜1ヶ月)

間取りプランとおおよその金額が決まったら、資金調達を行います。多くの方が住宅ローンを利用するため、その仮審査、本審査を受けることがほとんどです。

仮審査では年収や勤続年数、借入希望額などから、金融機関が融資可能かを判断します。問題がなければ本審査に進み、建物の図面や契約書、登記情報などの書類を提出します。

審査の結果によっては借入額や条件が変動することもあるため、早めに書類を用意し、審査の申し込みをすることが肝心です。

6. 工事請負契約の締結(〜1ヶ月)

最終的に依頼する建築会社を決定したら、工事請負契約を締結します。これは、住宅について取り決めをした内容・金額で建物を建てるという正式な契約です。

契約書には工事内容・金額・工期・支払時期・キャンセルに関する取り決めなどが記載されてるため、慎重に確認する必要があります。細部までしっかりと説明を受けてから署名・押印を行いましょう。

7. 着工(3〜4ヶ月程度)

契約後、建築確認申請が通れば着工です。着工前には、近隣住民へのあいさつ・地鎮祭・地縄張りなどを行います。また建築中は、基礎工事・上棟・内装工事と段階を踏んで工事が進みます。

なお、着工中は定期的に現場を訪れることをおすすめします。進捗や仕上がりを確認することで、施工不良や注文の部材と違うものがつけられるなどのトラブルを防止することにつながりますよ。

着工から竣工までは3〜4ヶ月が目安ですが、天候や資材の影響で前後する場合もあります。

8. 完成・引き渡し(1ヶ月程度)

建物が完成したら、建築主が立ち会って完成状態の確認として竣工検査を行います。設計通りに仕上がっているか、不具合がないかを丁寧にチェックしましょう。

必要があれば補修を依頼し、問題が解決した時点で鍵や保証書を受け取り、住宅ローンの実行と登記が完了すれば引き渡しとなります。

ここから晴れて新居での生活がスタート。引越しやライフラインの手続きもこの段階で済ませましょう。

注文住宅購入の際の支払いの流れ

注文住宅を建てる際に避けて通れないのがお金の流れです。完成までには複数回に分けて費用を支払う必要があり、住宅ローンの組み方も含めた資金計画をしっかり立てておくことが重要です。

まず、注文住宅にかかる費用は大きく分けて、土地の購入費用と建物の建築費用に分類されます。建物の費用はさらに、本体工事費・付帯工事費・諸費用に細分化されます。

本体工事費は基礎・構造体・内装・外装など建物そのものにかかる費用で、全体の約7割を占めます。付帯工事費は庭や外構、水道の引き込みなどで約2割。諸費用(登記費用、ローン手数料など)は1割ほどが目安です。

支払いは一般的に3~4回の分割払いが主流で、以下のようなタイミングと比率で支払うのが一般的です。

  • 契約時:建物代金の約5~10%
  • 着工時:建物代金の約30%
  • 上棟時:建物代金の約30~40%
  • 引き渡し時:残りの約20~30%

ただし支払時期や割合は工務店やハウスメーカーによって若干異なるため、契約前に確認しておくことが大切といえます。

注文住宅の購入に必要な書類

注文住宅を購入する際には、建築計画・契約・住宅ローンの手続きなどで多数の書類が必要となります。事前に準備しておくことで、スムーズに家づくりを進めることができます。主な書類は以下のとおりです。

  • 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカードなど
  • 所得証明書:源泉徴収票や課税証明書
  • 間取り図・見積書:ハウスメーカーや工務店から提出されたもの
  • 印鑑証明書:住宅ローン契約時などに必要
  • 住民票:世帯全員分を求められることも
  • 返済予定表・残高証明書:他に借入がある場合
  • 土地関連書類:登記簿謄本、公図、測量図など
  • 建築条件や金融機関によって必要書類が追加される場合もあるため、早めに確認しておきましょう。

注文住宅を購入する際に失敗しないコツ

注文住宅は自由度が高い分、思わぬ落とし穴も多く存在します。理想のマイホームを手に入れるためには、事前に失敗を防ぐためのコツを押さえておくことが重要です。

ここからは、注文住宅を購入する際に多くの人がつまずきやすいポイントと、その対策について解説します。

スケジュールに余裕を持って動く

注文住宅の完成までには、設計から契約・工事・引き渡しまで多くの工程があり、少なくとも9ヶ月〜1年程度かかるのが一般的です。さらに天候や資材の遅延による工期の延長も想定しておく必要があります。

土地探しやプランの検討には思った以上に時間がかかるため、計画はできるだけ早くスタートさせましょう。

本契約前には念入りに確認する

注文住宅の契約前には、建築プランが土地や法規制に適しているか、見積もりの内訳に不明点がないかをしっかり確認しましょう。追加費用が発生する条件やキャンセル時の対応も、契約書に明記されているか、よくチェックしましょう。また、口頭での説明だけでなく、必ず書面で確認・保存しておくことが重要です。

住宅ローンの本審査に影響を与えるため、他のローンの新規契約(自動車など)は控えましょう。

追加費用や工期の延長に注意する

注文住宅では、当初の見積もりに含まれていない工事や仕様変更によって、追加費用が発生するケースが多くあります。たとえば地盤改良や、建具・水回り設備のグレードアップなどです。

また、天候不良や人手不足で工期が遅れる場合もあるため、引越しや仮住まいの予定に余裕を持たせておくことが大切です。

余裕のある資金計画を立てる

予算ギリギリで注文住宅を進めると、後から追加したい設備がつけられなかったり、急な出費に対応できなかったりします。

借りられる額ではなく「無理なく返せる額」で資金計画を立てることが大切です。諸費用や引っ越し代、将来の修繕費なども見込んで、余裕のある予算を組みましょう。

自分に合ったハウスメーカーを見つける

理想の家を実現するには、信頼できるハウスメーカーや工務店選びがカギになります。建築の品質や間取りの提案力、コストの透明性だけでなく、担当者との相性も非常に重要です。

施工現場の見学や完成物件のチェックを通して、会社の姿勢や対応力を見極めましょう。また、相性の悪い担当者に当たった場合は、早めに交代を申し出ることも大切です。

注文住宅の建築をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

注文住宅は、スケジュール管理や資金計画、業者選びなど、慎重な判断が求められる大きな買い物です。そんな中で、安心して家づくりを進めるには、良い会社との出会いを探すことが大切です。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。

「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

施工実績は1,000件以上。「より良い家づくりをしたい」「岐阜で注文住宅を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスに一度お問い合わせください。