間取り・実例

注文住宅における外壁の基礎知識と実例紹介!|種類ごとの特徴やメリット・デメリットも

公開:2025.11.11

注文住宅の外壁は家の印象や耐久性に大きく影響し、サイディング・モルタル・タイルなど素材ごとに特徴やメリット・デメリットがあります。
おしゃれで長持ちする家にするには、デザイン性や機能性、を考慮し家族で相談して慎重に選ぶことが大切です。

この記事では、注文住宅における外壁の基礎知識と実例をご紹介します。
外壁の種類ごとの特徴やメリット・デメリットも徹底解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

注文住宅における外壁の役割

注文住宅における外壁には、デザイン性・耐久性の2つの役割があります。
外壁のカラーや種類を選ぶ前に、それぞれの役割を把握しておくとよいでしょう。

デザイン性

外壁は外から一番視界に入りやすいため、注文住宅のイメージを大きく左右します。
好みのデザインの外壁を選ぶことができれば、より理想のマイホームを建てることができるでしょう。

一見外壁のカラーが同じでも、素材や表面の凹凸によって雰囲気が大きく変わってきます
外壁を選ぶ際は、質感やデザインバリエーションを見比べながら、好みの外壁を選ぶようにしましょう。

耐久性

外壁は、土台や柱など住宅の骨組みとなる部分を紫外線や雨風から守る働きがあります。
耐久性が高い外壁の場合、住宅を雨漏りなどのトラブルから守る働きがあります。

また、外壁の素材によって、耐久年数も異なることも覚えておきましょう。
将来のメンテナンスコストが変わってくるので、外壁の素材は慎重に選ぶ必要があります。

注文住宅の外壁の種類

ここからは、注文住宅の外壁の種類を8つ紹介します。
注文住宅を建てる際の外壁選びは、外壁材の種類・特徴をよく知っておき、自分の求める外壁材を選択することが大切です。

窯業系サイディング

メリット

価格が安い
デザインのバリエーションが豊富

デメリット

メンテナンス費用は高くなりがち
寿命が30年前後と短め

単価

材料費(1㎡あたり):3,500円〜6,000円程度

耐用年数

30年前後

メンテナンス頻度

約10年ごと

耐久性

定期的な塗装やシーリングの補修が不可欠

デザイン性

バリエーションが豊富

窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混ぜ合わせて板状にし、加工した外壁材です。
耐火性や耐熱性に優れており、建築物の外観を美しく保つために広く使用されています。

また、比較的安価でデザインのバリエーションが豊富
木材やレンガなどの柄をプリントした製品もあり、幅広いデザインに対応しています。

10年前後でメンテナンスが必要になるケースが多いため、メンテナンス費用は比較的高くなりがちです。

金属系サイディング

メリット

従来の金属素材よりも錆びにくい
耐久性が高め

デメリット

10〜15年に一度は塗装が必要
柄やデザインのバリエーションが少ない

単価

ガルバリウム鋼板で平米あたり約4,000円~9,000円
アルミサイディングは平米あたり約6,000円~10,000円

耐用年数

20〜40年前後

メンテナンス頻度

10〜15年に一度はメンテナンスが必要

耐久性

定期的なメンテナンスが必要

デザイン性

柄や表面の凹凸のバリエーションが少なめ

金属サイディングとは、金属素材を板状に加工した外壁材です。
主にアルミニウムやスチールなどの金属素材を材料としています。

最近主流のガルバリウム鋼板のサイディングは、これまでの金属素材よりも錆びにくく耐久性も高めです。
ただし、平均10〜15年に一度はメンテナンスが必要なので、定期的なメンテナンス費用が発生します。

木質系サイディング

メリット

温かみが質感を取り入れられる
高級感のある外観を作りやすい

デメリット

工事費が高め
塗装をこまめに行う必要がある

単価

1平方メートルあたり約6,000円から12,000円が相場

耐用年数

15〜40年程度

メンテナンス頻度

10年前後で塗り替えが必要になることが多い

耐久性

定期的なメンテナンスが必要

デザイン性

天然木ならではの繊細な木目と高級感、また経年変化による風合いの深まりが魅力

木質系サイディングは、天然木を加工したもので、ほかの外壁材にはない温かみや質感がプラスできます。
木の種類やカラーでモダンから和風まで幅広いテイストに合わせることができます。

木質系サイディングの値段は少し高め
また、10年前後で塗り替えが必要になることが多いため、定期的なメンテナンスが必要です。

樹脂系サイディング

メリット

耐久性や耐候性に優れている
寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくい

デメリット

耐火性能がない
カラーバリエーションが少ない
対応できる施工業者が少ない

単価

1㎡あたりおよそ7,000円~10,000円程度

耐用年数

25~30年程度

メンテナンス頻度

10~20年またはほぼ不要

耐久性

塗装メンテナンスが基本的に不要

デザイン性

シンプルでモダンなデザインに仕上がることが多い

樹脂系サイディングは、「塩化ビニル樹脂」を主原料とした外壁材です。
軽量かつ耐久性が高く、凍害・塩害に強い点が特徴です。

メンテナンスの手間やコストを大幅に削減できるため、アメリカでは広く普及しています。
日本ではまだ普及率が低い素材ですが、長期的に見てメンテナンスコストが抑えられるため、経済的です。

モルタル

メリット

つなぎ目がなくスッキリした見た目になる
手作業による味わいのある外観をつくりやすい

デメリット

伸縮性がない
地震や経年劣化によってひび割れが発生しやすい

単価

1㎡あたり1,500~4,000円ぐらいの相場

耐用年数

約30年ほど

メンテナンス頻度

8〜12年ごとに定期的なメンテナンスが必要

耐久性

定期的なメンテナンスが必要

デザイン性

手仕事で様々な形状や質感、模様を表現できる

モルタルとは、セメントと水と砂を2:1:6で混ぜ合わせた外壁材のことです。
防火性がありつなぎ目がないため、自由度の高いデザインに仕上がりやすいのが特徴。

手仕事で色々な形状・質感・模様を表現できるため好みのデザインに仕上がりやすいですが、8〜12年ごとに定期的なメンテナンスが必要です。

タイル

メリット

タイルは劣化しないため、外壁塗装が不要
きれいな状態を長く保つことができる
高級感ある外観を作りやすい

デメリット

初期費用が高くなりがち

単価

1平米あたり約13,000円から35,000円が相場

耐用年数

30〜50年ほど

メンテナンス頻度

10年に一度の点検と補修が推奨されている

耐久性

適切にメンテナンスを行うことで40年以上もつ

デザイン性

見た目に華やかさがある
ほかの素材と比べて高級感が出やすい

タイルは、粘土を主成分とした原料を板状にして焼き固めた外壁材のことです。
タイルは劣化しないため、外壁塗装が不要。
そのため、きれいな状態を長期間保つことができます

また、高級感ある外観を作りやすいといったメリットもあります。
10年に一度の点検と補修が推奨されていますが、適切にメンテナンスを行えば40年以上維持することができますよ。

ALC(玄関部分)

メリット

断熱性や耐火性に優れている
軽量で耐久性が高い

デメリット

防水性が低い

単価

1平米あたり約7,500円〜16,000円ほど

耐用年数

50年以上

メンテナンス頻度

10〜15年ごとが目安

耐久性

適切な塗装とシーリングのメンテナンスを定期的に行う必要がある

デザイン性

シンプルで重厚感のある仕上がりが好みの方に向いている

ALCは、ケイ酸質・石灰質・アルミニウム粉末を主原料としている高温高圧で蒸気養生された「軽量気泡コンクリートパネル」のことです。
水に浮くほど軽く、耐久性が高いのが特徴
重量は一般的なコンクリートの1/4ほどです。

10〜15年に一度はメンテナンスが必要ですが、シンプルで重厚感のある仕上がりが好きな方に向いています。

羽目板

メリット

温かみを感じられる
経年変化も楽しめる
比較的安価

デメリット

湿度や温度に敏感な木材は腐食しやすい

単価

1平方メートル当たり8000~15000円ほど

耐用年数

適切に管理されている場合、100年以上もつ

メンテナンス頻度

水分に弱いため3〜5年に一度は外壁塗装のメンテナンスが必要

耐久性

定期的なメンテナンスが必要

デザイン性

高級感や重厚感を演出できる
おしゃれなカフェ風インテリアがつくれる

羽目板とは、日本で古くから使用されている外壁の素材です。
湿度が高い日本の気候に適していて、天然木ならではの自然なデザインが特徴。
おしゃれなカフェ風のインテリアにしたい方に向いています。

ただし、湿度や温度に敏感で腐食しやすい木材を原料にしているので、3〜5年に一度は外壁塗装のメンテナンスが必要です。

注文住宅の外壁を選ぶ際のポイント

「注文住宅を建てる際、外壁を選ぶときにどのようなポイントに気をつけたらいいの?」と悩んでしまう方も多いでしょう。
ここからは、注文住宅の外壁を選ぶ際のポイントを5つ紹介します。

コンセプトを決める

使用する外壁材によって、注文住宅のイメージは大きく異なります。

例えば、洋風のような住宅にしたい場合は、タイル・レンガ・ガルバリウムなどが向いています。
一方、和風のような住宅にしたい場合は、塗り壁が向いているでしょう。

注文住宅のコンセプトを決めた上で、それにあった外壁材を選ぶようにしましょう。

色は3色以内にする

注文住宅を選ぶ際、外壁材のカラーを3色以内にすることも大切です。
色が多すぎると、まとめるのが難しくなり雑多な印象になってしまいます。

好みで決めるのではなく、玄関・屋根・サッシ・窓の色も考えながら、慎重に選ぶ必要があります。
また、近隣の家の色や景色に馴染むカラーを選ぶのも重要。

3色以内のコーディネートにすることで、バランスを取りやすくなりおしゃれな外観に仕上がりやすくなります

窓やドア・外構との調和を考える

外壁のカラーは、窓・ドア・門扉・フェンスなど、外構部分とのバランスで考えることも大切です。
外観全体と外壁のバランスを取ることで、統一感がありおしゃれな注文住宅に見せることができます。

また、雨どいや破風板など目に入る面積が小さいものも外観に大きく影響します。
視界に入るバランスを考えながら外壁を選ぶようにしましょう。

汚れや日焼けのことも考慮する

建てた直前ではなく、時間が経過したときの外壁の汚れや日焼けのことも考慮しておく必要があります。

例えば、軒の出が少ないモダンテイストの注文住宅は、ホワイトの外壁だと汚れが目立ちやすくなります。
真っ白ではなく、オフホワイトやベージュなど汚れが目立ちにくいカラーを選べば、きれいな外観を維持しやすいですよ。

実際にサンプルを見て選ぶ

外壁材を選ぶ際は、実物のカットサンプルやモデルハウスなど、なるべく大きい面で質感や色を確認するようにしましょう。
モニターやカタログだけだと、表面の凹凸や質感をチェックできないため「イメージと違う」という事態に陥ることも。

なるべく大きいサンプルで外壁を選べば、イメージと近いおしゃれな外装を作ることができますよ。

おしゃれな外壁の注文住宅をお考えなら、グランハウスにご相談ください!

グランハウス

ここまで、注文住宅における外壁の基礎知識と実例を紹介してきました。
外壁は損傷しやすい場所でもあるので、いくつかのポイントを抑えながら計画をすることが大切です。

プロのサポートを受ければ、限られた予算の中でも、暮らしやすさとデザイン性を両立した注文住宅が実現できますよ。
まずは気になる設計士や工務店に、あなたの希望を具体的に伝える一歩から始めてみましょう。

グランハウスは岐阜/愛知/三重で注文住宅を提供している設計士集団です。

「ハウスメーカーでも工務店でもない、設計士とつくる」からこそ、お客様の想いやこだわりに丁寧に向き合い、ちょっとカッコいい、暮らしやすい家をご提案します。

施工実績は1,000件以上。「より良い家づくりをしたい」「岐阜で注文住宅を建てたい」とお考えの方は、ぜひグランハウスに一度お問い合わせください。